使い勝手、入手しやすさ、ランニングコストを比較してみよう

 日常的に使用するなら、使い勝手の面も気になる。まず充電方式だが、3機種ともMicroUSB経由で充電する。PCにつないでの充電も可能だが、電圧を考えるとiPhone付属品などで有名なコロッとしたACアダプターに専用USBケーブルを使用して充電するのがいい。

右側が従来の紙巻きタバコとライター。左側が専用ヒートスティック、アイコス本体、ポケットチャージャー、充電用のケーブル、綿棒
右側が従来の紙巻きタバコとライター。左側が専用ヒートスティック、アイコス本体、ポケットチャージャー、充電用のケーブル、綿棒
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 女性の場合、タバコを専用ポーチに入れて持ち歩く人も多いのではないだろうか。アイコスはもっさりとした重量感溢れる本体の存在感が大きく、従来のタバコ用ポーチにそのまま入らないので注意。専用ヒートスティックとは別にアイコス本体とポケットチャージャーで約115g。充電用のケーブルや詰まったときのための綿棒も持ち歩きたいと考えると、かなりかさばる状態。専用ケースも売られているが、結構な大きさとなる。

右側が従来の紙巻きタバコとライター。左側がネオスティック、グロー本体、充電用ケーブル
右側が従来の紙巻きタバコとライター。左側がネオスティック、グロー本体、充電用ケーブル

 グローはスマートなルックスだが、本体重量はしっかり約100g。同様に従来のタバコポーチには入らないし、重いことは重い。さらにこの本体ごと持って使用するので普段から重い。手のひらにフィットする感覚なので気になりにくいが、重量は紙巻きタバコの比ではない。

右側が従来の紙巻きタバコとライター。左側が専用たばこカプセル、プルーム・テック本体、専用ケース、充電用USBアダプター
右側が従来の紙巻きタバコとライター。左側が専用たばこカプセル、プルーム・テック本体、専用ケース、充電用USBアダプター

 驚くのが、プルーム・テック本体の15gという軽さ。充電用USBアダプターを念のために持ち歩いても軽い。安物のボールペン程度の重量。専用ケースが付属するが、それが70g……。ケースが本体の7倍近い重量とは、全く意味がわからない。使う人などいるのだろうか。ちなみにプルーム・テックのすごいところはニオイがないところ。したがって、通常あまりできないが、化粧ポーチやペンケースに忍ばすということも可能。

プルーム・テックは化粧ポーチに入れても違和感がない
プルーム・テックは化粧ポーチに入れても違和感がない

 構造も単純なので水に濡らしでもしない限り、気を使う必要はあまりない。そもそもジャケットのポケットなどにそのままペン状態で差し込んでおいても大丈夫。さらにニオイがほとんどしないため、周りに気づかれずにソーッと吸うこともできる。それを「ステルス・スモーキング」という。今回紹介した3製品の中でそれが可能なのはプルーム・テックだけだ。

 ランニングコストを単純比較すると、1箱あたりのカートリッジの税込価格がアイコスとプルーム・テック460円、グローが420円とグローの一人勝ちのようだが、実はアイコスとグローは1本吸い切らないといけないという縛りがある。

 喫煙者ならわかると思うが、続けて吸いたいときと、2口だけ吸いたいときなど、実はいろいろな気分があるものだ。喫煙途中で電話がかかってきて呼ばれる、ということもあるだろう。そんなときにアイコスとグローは途中で吸うのをやめると、スティックの再利用はできない。そのままゴミ箱行きである。

 ところがプルーム・テックのみ、断続的に吸うことができるので、1箱を無駄なく使い切ることができるのだ。紙巻きタバコはどんなに頑張っても9割くらいが限界で、それ以上吸おうとすると火傷してしまうが、プルーム・テックはカプセルの中のニコチンを最後まで吸いきることができる。結果として無駄が一切ないというところから、コスパ最強はプルーム・テックなのだ。

 ただ、LEDランプの点滅で知らせてくれるものの、そのカプセルの終了タイミングがわかりにくいというデメリットはある。味が薄く、蒸気が出なくなったら終わりと思えばいいのだが。

左からアイコス、グロー、プルーム・テックの吸い殻
左からアイコス、グロー、プルーム・テックの吸い殻

 ちなみに、加熱式タバコは火を使わないので灰皿が要らないとまことしやかに語られるが、そんなことはない。ニオイのきつい吸殻は密閉したくなる。唯一プルーム・テックのみ、ポケットにそのまま入れても臭わない。