かと思えば、木村にも二面性が垣間見られるシーンがあった。デビュー翌年の武道館コンサートでのこと。後輩ジャニーズにそっけない反面、優しく新人スタッフの面倒をみてあげたのだ。

 舞台の下から上に飛び出すという演出が用意されていたのだが、軽く取りはずせるはずの板がなかなかはずれない。新人スタッフが固くハメすぎたせいだ。にもかかわらず、木村は「大丈夫だよ。あわてないで。ちょっとくらい遅れても、ここで歌うから」と、冷静にフォローした。

 そして、下で歌いながら、スタッフとともに板を蹴り上げ、ようやくステージへ。だが、今度はその板がちゃんとはまらない。スタッフたちが下から必死に落ちないよう支えなくてはならなくなった。

《「そのことに木村さん本人も気づいていたんです。下で人が支えてるっていうのがわかっていたみたいで、そこは踏まないように気をつけてくれていたんです。本当は、ちょっとしたアクシデントでも、タレントは焦るんですよ。それが逆に、冷静かつ優しい態度を見せてくれたことで、その若いスタッフは大感激してましたね」(当時のスタッフ)》

『SMAPがいた。僕らがいた』主婦と生活社 1300円(税込み)
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 まだハタチ前の若さで、そこまでできる気遣い。そう考えると、後輩ジャニーズへのそっけなさにも木村ならではの優しさが見てとれる。

「結果的には木村さんがなれ合い的に対応しなかったことで、松本はライバル意識を持つことができたわけです。どうしたらSMAPを追い越せるのかっていつも考えていましたから」(元スタッフ)

 ほかにも、秘話が満載だ。独立を機にファンサイトを開設した3人については、

「テレビでは見せない香取のクールな一面だったり、草なぎのミステリアスすぎる私生活、稲垣の熱愛発覚直後の裏話、森且行と木村の友情エピソードなども」(元スタッフ)

 TOKIOやキンキ、嵐らの後輩ジャニーズ、そしてジャニー社長についても初公開の話が続々と。この1冊で、SMAPとジャニーズの真実が見えてくる!