見どころは、無人島でのサバイバル。でも、スリルもサスペンスも、感動もありません(笑)。芸達者な5人の“おじさんたち”の面白さ、そして、役所広司さんをはじめ、豪華ゲストとの共演をお楽しみください」

無人島に漂着したバイプレイヤーズの面々。その運命や、いかに? (c)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会
無人島に漂着したバイプレイヤーズの面々。その運命や、いかに? (c)「バイプレイヤーズ2018」製作委員会
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シークレットゲストは撮影当日までナイショ

 劇中の朝ドラ『しまっこさん』には、本田望結、吉田羊、岡田将生、小日向文世らが出演する。そして今回は、シークレットゲストが登場するのも見どころのひとつ。

「大杉さんや松重さんのご提案をヒントにしました。台本にはゲストのシーン、セリフも書かれていますが、誰が演じるのかは、5人は撮影当日まで知りません。ドキドキして、アドリブも出ますが、カメラは回しっぱなしにして、自然に演じてもらっています」

 本人役を演じることについて、5人の反応はまちまちだという。

「松重さんは、最初はやりづらかったそう。トモロヲさんは、実際の自分とはかけ離れたキャラクターになっているので、演じやすかったと。大杉さんは、みなさんのイメージの“大杉漣”像を意識的に演じている感じ。遠藤さん、光石さんは、素に近い感じでしょうか。でも、カメラが回っていてもいなくても、みなさん、ほぼ同じ雰囲気です」

 撮影で苦労するのは、5人のスケジュール調整。

撮影日が限定されるので、1日で撮る量は、半端ないです。先日も遠藤さんに“(普通のドラマ撮影の)3倍撮ってない?”と、聞かれました。実際、2倍くらいは撮っていましたが(笑)

 スタンバイ、リハーサルの後に本番が撮影されるが、今作では、リハーサル時点から撮影しているそう。

「スケジュールがないことが大きいですが、みなさんお上手なので、十分、見ごたえのある画(え)が撮れるんです。ひとつのシーンの撮影後、次の準備をしていると、5人は自然に集まって読み合わせをしています。そしてリハーサル前には、演技ができあがっているんです。自然な一体感があり、テンポよく撮影が進んでいく現場は珍しいです

 ワンシーンを長回しで撮影できるのも、巧者のベテラン俳優がそろっているからこそだという。

“カット”がストレスになることもあるので、シーンによっては、カメラを回しっぱなしにしています。そこで起きたことも、放送で使ったりしています。

 人気の5人ですが、最終的に伝えたいというか、画面に出ているのは、カッコよさ。そこには、かわいさや人間的な余裕があり、作品の魅力になっています」