またご一緒できるのがいちばんの喜びです。もう1度お声がけいただいたのが、それだけでもう楽しみやし。“大東、何できんねん?”って言われてるような気持ちがして。

 圭史さんからは、戯曲に対して敬意を払う姿勢や不安とか足かせになりそうなことを全部、好奇心やユーモアでプラスに変換してしまう能力とか。得たことは多いです。それにすごく理論で芝居を構築していく人やのに、もう心は少年っていう。

 好奇心の塊なところにも、僕は憧れますね。とにかく小川さんの台本で長塚さんが演出する舞台が、単純に早く見たいです。俺、出なきゃよかったのかな~(笑)

撮影/森田晃博
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「生み出すことが喜びやから」

 俳優デビューして13年目。思い描く役者像を形作ろうともがいていた20代のころよりも、役者の仕事が面白くなっているそうだ。

「『プルートゥ』で世界で仕事をしている演出家のシディ・ラルビ・シェルカウイさんやダンサーや森山未來くんと仕事をして、発見したことがあって。自分の中にある形のない想像を、人前で形作るということが喜びなんだなって思えて。

 もともとそれがしたかったんやなって。生み出すことが喜びやから、もっといろいろ想像しないといけないし、それをどう形にするかってことを考えなきゃいけないし。今はそれ以外に興味がないです

 やってみたいことも次々生まれている。

「先日、大杉漣さんが亡くなられたときに、漣さんがやられていた沈黙劇をやりたいと思ったんです。トリビュートしたいと。漣さんが遺したものやから、引き継ぐべきだと。

 僕が思いついたんだから、絶対ほかにもやりたいと思った役者がいると思うんですよね。今までだったら、思っても“誰かやらへんかな”で終わっていたと思うんですけど、今やったら、“誰も声出せへんのやったら、俺が言おうかな、やれるかな”と。

 もっと残すとかつなげるとか、そういう行為を自然にできるようになりたい。それは30代になって思うようになったことですね

 では、最後に読者にメッセージをお願いします。

「すごく面白い会話劇になると思います。パブが舞台の中心でもあるので、東京公演だったら、劇場のある三軒茶屋で1杯飲んでから来てもいいと思いますし(笑)。気楽な感じで見に来ていただけたらうれしいです」

〈取材・文/井ノ口裕子〉


〈PROFILE〉
だいとう・しゅんすけ 1986年3月13日生まれ。大阪府出身。’05年、俳優デビュー。以降、ドラマ、映画、舞台などで幅広く活動。’18年は、舞台『プルートゥ PLUTO』が国内外で上演され好評を得る。現在、映画『曇天に笑う』が公開中。主演映画『YOU達HAPPY映画版 ひまわり』は今夏公開予定。

〈公演情報〉
『ハングマン HANGMEN』
1965年、イングランド北西部の町・オールダムにある小さなパブ。死刑制度が廃止になった日、元ハングマン(絞首刑執行人)のハリー(田中哲司)と妻アリスが切り盛りする店に、見慣れないロンドン訛りの男ムーニー(大東駿介)がやって来る。その謎の男と消えたハリーの娘シャーリーをめぐり、スリリングに展開する物語がブラックユーモアで描かれる傑作。埼玉公演:5月12日(土)~5月13日(日)@彩の国さいたま芸術劇場/東京公演:5月16日(水)~5月27日(日)@世田谷パブリックシアターほか、豊橋、京都、北九州にて上演。【問い合わせ】パルコステージ tel.03-3477-5858(月~土11時~19時/日・祝11時~15時)http://www.parco-play.com/