「事件を“酒のせい”にし、“復帰を匂わせた”山口の謝罪会見は逆効果となり、世間からのバッシングは増すばかりでした。これにジャニーズ事務所が慌てて、いわば“尻ぬぐい”のように4人に謝罪会見をさせるハメになり、すべてが裏目に出ているように思えます。

 しかし本来、これは商品であるタレントの仕事ではなく、社長や副社長の仕事なんですけどね」(テレビ局幹部)

 そう、自社社員が事件、不祥事を起こした場合、通常の企業であれば謝罪、経緯を説明するのはトップの役目であるのが一般的だ。それが芸能プロの場合でも、本人と並んで社長や専務格が同席するシーンはよく目にする光景だ。

 ところがジャニーズのトップ、ジャニー喜多川社長とメリー喜多川副社長の姿はあるはずもなかった。代わりにマスコミ各社に向けたコメントを会社を通じて発表するだけ。近年のジャニーズ事務所では、矢面に立つのは常にタレントなのだ。その先には、

「'16年1月の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)でのメンバー5人による生謝罪で、SMAPが“壊れてしまった”ように、視聴者やファンに悪いイメージを植え付けてしまいます。また山口のように個人に対応をさせた結果として言葉を間違えてしまい、逆に最悪のケースに事が運んでしまうのです。

 4人の苦痛に満ちた表情の会見を見た後に、お茶の間で『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)を笑って見られますか? 正直、リスクヘッジの概念がないのかと思ってしまいますよ。あの場はジャニーさんやメリーさんが出なければいけないのであって、TOKIOの4人が会見をする必要なんてなかった」(同・テレビ局幹部)

 ジャニー社長が発表したコメントの中には、《全ての所属タレントの『親』としての責任を負いながら》との一文がある。今こそ“子”を守るために矢面に立って、親の責任の全うするときではないだろうか。