受賞のスピーチでは「父は、どんなときもエレガントで気品の忘れない女性でいるようにと教えてくれました」

 としみじみ語りました。

 7歳の娘に、エレガントと気品を本当に教えられるのでしょうか。そんな突っ込みも、7年間しか父と過ごせなかったという二枚目俳優の娘、という“物語”の前には、かき消されてしまいます。

「うれしいです。父はよく頑張ったねと褒めてくれていると思います」

 という喜びの言葉にも、外野が異論をはさむことはできません。芸能の取材現場では「亡くなった◯◯さんはなんと言っているかと思いますか」「◯◯だと言っていると思います」という、“空想問答”が繰り広げられますが、そのやりとりにどんな意味があるのか、私はいつも不思議でなりません。

 朋峰さんは将来、アナウンサーかキャスターになりたい、と、受賞会見で明かしていました。

 関係者によると、朋峰さんは現在、『報道ステーション』(テレビ朝日系)でアルバイトをしているようです。テレビ業界では“C班”と呼ばれるアルバイトがあります。

 番組内で新聞を配ったり、雑用をするアルバイトをそう区分けしますが、朋峰さんは、そこで汗を流しているようです。

 美人かどうか、それぞれの国には、それぞれの基準があります。グローバルな時代ですが、グローバルスタンダードがないのが美の世界。見かけ、内面、品位、スピーチなど多方面から判断されるミス=美女の世界です。

 日本では、女性だからという理由だけで、本来、合格するはずだった大学の医学部をはじかれている、という醜い現実がニュースになっています。数値化できる世界でも、日本女性はそのような扱いを受けてきているのです。

 美の世界では、数値化できないだけに、どんなクレームも成立しません。その中で順位付けされる世界に、朋峰さんは踏み出しました。

 世界大会は来年の秋です。

<取材・文/間垣ジェーン美瑠>