親という存在は手ごわくて、相手が亡くなってもつらい気持ちは残る。

「それでも、親から脱するためには、数で対抗するしかない。同じ思いをしている人と話してほしいです。“なんでも親のせいにするな”と言われそうですが、生きづらいことで自分を責めている方には“親のせいにしていいんだよ”と言ってあげたいです

 私たちは、「毒親」に苦しめられている子どもに何ができるだろう。

「制度に頼るのも大切ですが、大人が親身になって声をかけることが大事だと思うんです。それでその子が救われるとは限りませんが、人間不信にならずにいられると思います」

ライターは見た!著者の素顔

 菊池真理子さんは穏やかな表情で、慎重に言葉を選びながら話してくれました。菊池さんにとっての漫画は、親からの逃げ場所。いまはそれが仕事になっています。毒親をめぐるトークイベントでは、「自分と似た体験を持つ人がこんなにいるのか」と驚いたそうです。趣味は、読書と山登り、そしてひとり旅。「言葉のわからない海外で、人とコミュニケーションするのが楽しみです」と笑います。彼女もまた、人のほうを向いて生きているのです。

『毒親サバイバル』菊池真理子=著(KADOKAWA/税込1188円)※記事の中の写真をクリックするとアマゾンの紹介ページにジャンプします

PROFILE
きくち・まりこ 埼玉県生まれ。2017年、アルコール依存症の父と家族のノンフィクションコミック『酔うと化け物になる父がつらい』(秋田書店)が大きな話題になる。月刊『Eleganceイブ』にて自身の生きづらい日々を描いたコミックエッセイ『生きやすい』を連載中

(取材・文/南陀楼綾繁)