区立双葉中の夜間学級。生徒たちは国際色豊かで年齢層も幅広い
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 17時を過ぎると、職員室の一角に掲げられた、生徒たちの名前が書かれた札が「赤」から「白」に変わる。それが出席の印だ。

 日本語がまったく話せない生徒は、教科を学ぶうえで最低限必要になる日本語の指導をメインにした「日本語学級」の初期クラスに入る。半年学ぶと、上位クラスへ。これらの段階を経て、中学の教科を学ぶ「通常学級」に移ることになる。

学校や就学のあり方が問われる

 記者が訪れた日、都内の夜間学級の生徒会が集まり交流会が開かれていた。生徒会役員は比較的、日本語が堪能。日本語で自己紹介やゲームをするなど交流を図っていた。都内8校の「連合生徒会」の役員選挙もあり、多くの生徒が自ら手を上げて立候補。決まると、教室は拍手で包まれた。

 フィリピン出身の中島アイリンさん(31)は、7年間付き合った日本人男性と結婚し、昨年来日。夜間学級へは夫が電話で問い合わせて入級できたという。

「漢字や平仮名、カタカナ、わかるようになりました。ほかのフィリピン人の友達ができました。学校は楽しい。土日は家で掃除したり、花に水をあげたりしています。将来は、コンビニで働きたいです」

 夜間学級は通常、1年か2年で課程を終えるが3年通う場合も。アイリンさんも3年を希望している。

 入管法改正によって、多様なルーツを持つ外国人とその子どもたちが日本で生活することになる。

「教育への対策は変わってないため、これまで以上に、不就学の子どもが増えるでしょう。学校や就学のあり方が問われることになります」(小島准教授)

(取材・文/渋井哲也)


《PROFILE》
渋井 哲也 ◎しぶい・てつや。フリーライター。長野日報を経てフリー。教育問題のほか、自殺、いじめなど若者の生きづらさを中心に取材。近著に『命を救えなかった―釜石・鵜住居防災センターの悲劇』(第三書館)がある