若原室長が言う。

外国人が生きる場、夢や希望を持てる場を作っていくことを真剣に考えないといけません」

夜間学級で知る日本語と青春

母国出身者を含む先生たちのもと、熱心に学ぶ子どもたちが多い
母国出身者を含む先生たちのもと、熱心に学ぶ子どもたちが多い
【写真】『ばら教室KANI』で熱心に学ぶ子どもたちの様子

 一方、東京都内の公立中学校の夜間学級には、母国の義務教育を終えていない15歳以上の外国人が通う。

 都内にある夜間学級は8校。そのうち、5校が東部に集中する。葛飾区立双葉中学校では、日本人を含む34人が学んでいる。

 都内に在住か在勤で、通学可能であれば対象になるが、全員が夜間学級に入れるわけではない。日本語自体を学ぶ場ではないからだ。

「母国の中学を卒業したうえで、日本語を学びたいという方からの問い合わせもありますが、その場合は対象になりません。あくまでも学習機会の保障をする場です」(森橋利和副校長、以下同)

 制度上、15歳以下の場合は昼間の中学に通うため、ここでは中学卒業の年代から50代が学んでいる。

「日本で生きていくために、高校へ行くために、日本語を指導し、読み書き、基礎学力を学んでいます。定時制高校に進学する外国籍の生徒もいます」

夜間学級では生徒会活動も。意欲的に学校生活を送っている
夜間学級では生徒会活動も。意欲的に学校生活を送っている

 国籍や年齢はさまざま。現在、出身国別ではネパールが12人、中国は10人、日本が5人(このうち、4人が不登校による学び直し)。ほかにはフィリピン、インド出身者がいる。

「ネパールの方は家族滞在が多く、例えば、カレー屋さんを開店させるために来日します。そのとき、中学を卒業するか、卒業間際の子どもも一緒に連れてきています。中国の方の場合は、夫婦で来日。子どもは日本の学校に適応できている一方で、親が日本語を話せない。そのため、子どもとコミュニケーションを円滑にしたいという人もいます」

 葛飾区の人口は約46万4000人。そのうち外国人は約2万2300人で、4・8%に当たる。出身国別では中国、韓国・朝鮮、フィリピン、ベトナム、ネパールが上位だ。