蒼井優は本当に“魔性の女”か

 葉月里緒奈が、魔性ぶりを発揮したエピソードも数多い。

 真田広之とは、フィリピン・マニラでの密会が報じられ、当時、真田の妻であった手塚理美を激怒させた。これも略奪愛。これがきっかけで真田は離婚することに。

 この騒動時に行われた週刊誌の対談で葉月は、

奥さんがいても堂々としちゃいますね。だって関係ないじゃないですか。じゃ、離婚して出会ったらよかったんですか

 と逆ギレともとれる発言をしていた。その後、ハワイ在住のすし職人と結婚するが、わずか3か月で離婚。出会って4日で逆プロポーズはアリとしても、結婚して2、3日目で離婚すると決めたというから驚きだ。

 このすし職人も、

「なにがなんだかよくわからない」

 と語っていた。魔性にもほどがある。彼女は離婚後、何年かして、実業家の男性と再婚し、子どもにも恵まれたが、またも離婚している。

 以上から、芸能界の“魔性の女”と呼ばれる女性たちは『略奪愛』と切っても切れない関係にあることがみてとれる。それと比較すれば、蒼井はまだまだ“青い”。そもそも彼女が“魔性”の名を冠するような決定的なエピソードもない。

 考えてみると、ここ何年も芸能界はこれまでに挙げたような強烈エピソードをもつ“魔性の女”が輩出されてこなかった。無意識にのうちに男を虜にする天然さとその華麗な恋愛遍歴だけを取り上げ、「魔性のイメージ」をマスコミが作り出し、定着させたのかもしれない。

 多くの報道陣を前に語気を強く、「彼女は魔性の女なんかじゃない」と言い放った山ちゃんは間違っていないのでは。

<芸能ジャーナリスト・佐々木博之>
◎元フライデー記者。現在も週刊誌などで取材活動を続けており、テレビ・ラジオ番組などでコメンテーターとしても活躍中。