稽古はまず、先生による『相撲とは』という講義から。相撲は神様への奉納として日本では長く庶民とともにあり、といった歴史もおさえ、準備運動=discipline、四股=siko、すり足=suri-ashi、ぶつかり=butsukari、取組=torikumi(actual)などと、英語で説明がされていく。通訳さんが立ち合い、これ、相撲英語教室にもなってるわ、と思った。

おすもうさんは毎日500回!

 そして、いよいよ土俵に降りる。全員で蹲踞(そんきょ)の姿勢を取り、塵(ちり)を切る。

土俵上では蹲踞の姿勢を取って、塵(ちり)を切る

「これは手に何も武器を持たず、正々堂々闘う誓いです」と先生が説明すると、みなうなずき、意外と真剣だ。

 四股(しこ)はひとりずつ、先生が説明をして、姿勢を見てもらえる。私も挑戦! これぐらい簡単……なはずが、あれれ? あああっ……自分では阿炎(あび=四股が美しいと有名な幕内力士)のように足が高々上がる気がするのに、ヘッポコもいいところ! あまつさえ、よろける。

 たった10回、四股を踏んだだけでヨレヨレだ。先生が「おすもうさんたちは毎日、500回の四股から稽古を始めます」というと、みんな「えええっ?!」と大いに驚く。すごい。それだけで尊敬多大。

 むか~し、現役時代の元横綱・稀勢の里(現・荒磯親方)が土俵の脇でひとり、四股を踏むのを見たことがある。その四股がとっても美しくて、“ほぉ~”と、ため息が出たのだが、あんな四股が踏めるようになるには、どれぐらい稽古したらいいんだろうか? などと、自分には成しうることは絶対にない境地を想像する。

 みんなも身体はどこまで倒していいのか? 足の向きは? などと、細かく質問し、美しい四股を目指すのであった。いや、この教室、遊びっていうより、かなりガチですわ。

なかなか四股が踏めない女性にも、丁寧に教える

 さて、遊び半分で来たら、意外とガチだった相撲教室。稽古はすり足に入る。手の向きなどもしっかり教わり、1,2,1,2。