すべての事実を確認すべくA氏が住む都内のマンションを訪ねた。だが、自宅前で数週間待っても彼は一向に姿を現さなかった。

『金スマ』のADの労働時間は1日12時間以上がザラ。家に帰れず、寝ずに仕事をすることもよくあるそうです」(T‌B‌S関係者)

 A氏が自宅に現れない理由がこれでよくわかる。昨今、働き方改革が叫ばれている中で、『金スマ』のADたちはいまだに劣悪な労働を強いられているようだ。

「1週間のうち、休みは1日あるかないか。最長で20日以上も家に帰れないときもあったそうです。馬車馬のように働かされているみたいですよ」(同・T‌B‌S関係者)

 かつて『金スマ』の現場で働いたことがあるというスタッフも、こう話す。

「夜中まで仕事をしているので、経費の精算なんてできない。だから、給料以上に出費がかさんでしまい、生活ができなくなることもあるんです。それに加えて、自分の時間がまったくないから、何のために働いているのかわからなくなって辞めました」

 1か月間の経費は多いときで30万円以上、クレジットカードの限度額を超えることもあったとか。1年で最低でも2~3人が辞めているという。

つらすぎるため、早い人だと2、3か月で辞めてしまう。1日でいなくなった人もいました。『金スマ』で働くメリットは、精神的に強くなることぐらいですかね……。デメリットはそれ以外のすべてです」(別のスタッフ)

 しかも、A氏が現在も所属するテレビ番組制作会社には、こんな黒いウワサも……。

「とにかく給料が安いんです。一般的な派遣業務ではなく、委託業務のため、時給ではなく固定給。だから、どんなに働いても給料がまったく変わらないらしいんです」(前出・T‌B‌S関係者)

 『金スマ』のADの残業時間は、実に月120時間になることもあるという。

休日手当もない。ボーナスもない。福利厚生もない。3年間働いても、月給17万円以下しかもらえないとか。社員が会社に派遣先のテレビ局に労働環境を改善してほしいと訴えても、テレビ局との関係が壊れるのを恐れて何も行動しないようです。まさにブラック企業ですよ」(同・T‌BS関係者)

 過酷な労働条件の中で精神的に追い込まれて、つい魔が差して盗撮に手を染めてしまったのだろうか─。