「仲たがい」からの稀有なケース

 なぜ店とは無関係のAくんの友人まで書類送検されたのか。

動画が拡散された2日後に、くら寿司が出した声明文。素早い対応だった
動画が拡散された2日後に、くら寿司が出した声明文。素早い対応だった
【写真】くら寿司が2日後に出した声明文

動画を拡散したのがBくんだからですよ。実はくら寿司のバイトテロはこれまでの“バカッター(バカな自撮り動画などをSNSに投稿すること)”とは違い、撮影者のAくんがこれをインスタグラムのストーリー(24時間で消えフォロワーだけが見れるもの)に投稿したところ、視聴した学校の先輩から『不適切』と注意され、約3時間後には動画を削除しているんです。

 しかし、このわずか3時間の間に友人の少年Bが動画を自身のスマホに保存していたんです。その後、BとAは仲が悪くなり、Bは“店に迷惑がかかればAの責任になる”と考え、2月4日午前2時10分ごろ、動画をツイッターに投稿し、大騒動へと発展したんです」(捜査関係者)

 友達同士の仲たがいから書類送検へと至った稀有なケースだったのだ。

「元アルバイト店員2人はツイッター拡散後、かなり憔悴していて店側には同情している従業員も多かったといいます。それにAくんは、自分がBくんに嫌われたせいで19歳少年を巻き込んでしまった負い目もあるようで声もかけられないほどだったといいます」(くら寿司関係者)

 おふざけ動画を撮った2人は実名と顔写真も拡散され、それは永久にネット上に残る。一時の悪ふざけによる社会的代償は計り知れない─。