(左から)福澤朗、羽鳥慎一、笠井信輔、徳光和夫、久米宏

 世の中を騒がせた事件やスキャンダル、はたまたちょっと気になることまで、各分野のエキスパート“セキララアナリスト”たちが分析(アナリティクス)! ニュースの裏側にある『心理』と『真理』を、解き明かしてご覧にいれます。

笠井信輔が56歳で独立
男性アナが独立する理由とは?

 フジテレビの笠井信輔アナウンサーが2019年9月に独立することを発表した。「自分の知識や体験を生かした仕事にさらに携わっていきたいという思いから、退社を決断いたしました」とコメント。造詣(ぞうけい)の深い映画や演劇に関する発信を行っていきたいという理由だった。

 56歳でのフリー転身。いささか“遅めの独立”に見えるが、そもそも男性アナウンサーが会社を辞めるのはどういった理由や経緯が考えられるのだろうか。メディア研究家の衣輪晋一さんに話を聞いた。

過去の例を見ると、久米宏さん(元・TBS)が36歳、羽鳥慎一さん(元・日本テレビ)が40歳、福澤朗さん(元・日本テレビ)が42歳、登坂淳一さん(元・NHK)が47歳、徳光和夫さん(元・日本テレビ)が48歳で独立しており、男性は30代後半から40代にかけてフリーになる方が多い傾向にあります。これは、年齢的に管理職になるタイミングで、デスクよりも現場で働きたいことが独立という道を選ぶのではないかと思われます。

 その意味では54歳でフリーになった堀尾正明さん(元・NHK)も、年齢的には遅めですが、このパターンに該当するでしょう。羽鳥さんは新人時代から携わっていた『ズームイン!!』終了への不満が独立に深く関わっており、“柔軟に働ける今のうちに”と幅広く活躍できる道を選ぶパターンも少なくない。30歳という若さで独立した古舘伊知郎さん(元・テレビ朝日)は『ワールドプロレスリング』で“お~~~っと!”などの流行語を生み出し、人気・実力ともにピークで勢いがあるうちにフリーになりました。これは向上心や野心の強い方が独立の道を選ぶ代表例です」

 男性アナウンサーの独立に際しては「現場で働きたい」「会社への不満」「上昇志向」の3パターンが多いというのが衣輪さんの分析。そしてどの場合も、フリーとなった後の身の振り方(大手事務所のバックアップなど)が決まってからの独立がほとんどだとか。

「『フリーを考えている』というウワサや情報は芸能事務所を駆け巡り、引き抜きにもつながります。各テレビ局に忖度(そんたく)しつつ、芸能関係の記者からさまざまな情報を引き出しつつ、水面下で激しく繰り広げられる争奪戦の光景は業界ではよく見られます」