夫ではなく“気のいい男友達”と思え

 だから、50代になってお互い生殖ホルモンが減少すれば、ギャップも小さくなり、自然とうまくいくという。

黒川伊保子さん
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 そのときに、「定年退職後のルールを少しずつ決めたいの。これ、お願いね」と、1個ずつ提案していけばいいという。間違っても、「アナタ、仕事辞めたんだから、家事やってよね!!」とか、いきなり100のルールを押しつけたりしてはいけないそう。

 それでも、どうしても夫に愛想が尽きて、離婚したいと思ったら?

「経験上、言わせていただくと、夫じゃなくて、同居している“気のいい男友達”だと思ってみては? 家賃を出してくれて、風邪をひいたらドリンクを買ってきてくれる。“なんていい人!”って思えますから(笑)」

 夫の教育術をマスターしたら、さらに大事なことがあるという。

「夫が気がきかないのは、夫の母親の怠慢。“負の遺産”を未来の嫁に持ち越さないために、息子も教育してください!」

 夫が妻の話に共感したり、いたわったりできないのは、母親が教育しなかったため。母親は息子との会話で「それは大変だったね」と、共感できる会話力や、レディーファーストの振る舞いを教えるべきだという。

 本来、女性の脳は、ある男性の子どもを産み育てたら、本能的によりよい遺伝子を持つ次の男性を求めるようになるという。そのため、脳が目の前の男性が嫌になるよう、仕向けてくるという。

 このような本能を乗り越えて、築いてきた夫婦関係。男女の脳の違いを理解することで、パートナーシップはもっとうまくいくはず。

 夫を生かすも殺すも、妻のあなた次第です!


『夫のトリセツ』(黒川伊保子著/820円+税/講談社)※記事の中の写真をクリックするとアマゾンの紹介ページにジャンプします

黒川伊保子さん(くろかわいほこ)

1959年生まれ。人工知能研究者。脳科学コメンテーター。感性アナリスト。随筆家。30年以上にわたり、AI(人工知能)開発に携わり、脳と言葉の研究を極める。著書に『女の機嫌の直し方』など多数

取材・文/小山内美貴子