腐女子は売りになる

 生活をともにする伴侶は「見せびらかして映える」よりも「実」が大事。アラフィフ女性の「売り」も、まさにそこにある。

「夫に、私との結婚の決め手を聞くと『料理の腕』。男性は結局そこ。私の持論ですが“家事のできない石原さとみと、家事万能のガンバレルーヤよしこがいたら、はじめの結婚は石原さとみとするかもしれないけど、1年後にはよしこの家に通ってるよ”って。セックスは毎日しないけど、食事は1日3回するんです」

 料理に自信がなければ、出来合いでもいい。相手の味の好みを把握して手際よく出すのがキモだそう。

 さて、昨今は腐女子趣味をパートナーに隠している女性も多いが、吉田さんはこれは決して障害にならないと語る。

「まったく隠す必要はありません。むしろ、腐女子は売りになるので公言しちゃったほうがいいですよ。会うのは女友達ばかりだし、脳内の楽しみだからまったく無害でしょ? 基本、インドアな趣味だから、それも男性にとっては安心な要因になるんです」

 なるほど、言われてみれば男性は、妻や恋人がほかの男に接触するのをいやがるもの。夢中になるのが二次元世界の腐女子は、かなりの安心物件といえる。

「理想が高すぎてもダメだけど、『私なんて』と卑屈になってもダメ。若さやルックスで負ける部分は、可愛げと人懐っこさでカバーできますからね!」

 いずれはアラフィフ男性に向けた婚活本も書きたいという吉田さん。いい年こいて“ハタチの女子と結婚したい”なんて見当違いな夢を見ている男性の目を覚まし、自分に合った真の幸せに導いてほしいものだ。


【BL作家 吉田珠姫さんって…?】
小説家。ホラー雑誌でデビューし、BL(ボーイズラブ)小説を中心に著作多数。ハードさにハラハラするヒット作『鬼畜』、ロマンチックなアラブもの『砂漠の王と偽りの未亡人』、ファンタジックな『神官』シリーズなど多彩な作品で読者を魅了し続けている。

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