『しげログ』は商品プロデューサーとして活躍し、海外のファッション・流行などをナビゲートしているしげるちゃんが毎回「会いたい人」と「好きなお店」で対談! ゲストの“素”を引き出しちゃいます。第3回目のゲストはタレントのGENKINGさん。仲良しかつLGBTの“当事者”でもあるふたりが! いろいろなことを語り尽くします! それでは……カンパーイ!!

※この対談は『前編』からの続きとなります

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しげる「この時期になると『おでん』がカラダにしみわたるよね~。沙奈ちゃん、ちゃんと、ここのおでんも食べてね~、美味しいから」

沙奈「こんな美味しいおでん初めて食べた。例え家でも美味しいおでんって作れるじゃん? だけど食べるときの雰囲気とか、器とかで目を楽しませてくれることも大切だと思う」

しげる「'15年のTVに出始めたころだったっけ? 自分のことを『ニューキャマタン』って表現していたけど(笑) あれはどういった意味を込めていたの?」

沙奈「やっぱりテレビに出ることで、『オネエ』とか『ゲイ』とか見知らぬ人に言われるのが嫌で。いろんな番組に出れば出るだけ“GENKINGは何者なんだ?”ってなるじゃん? で、“君はオネエなの?”ってなるじゃん? 『オネエ』って言葉自体に私はすごい敏感で。“オネエって言われたくない”みたいな。やっぱり、いじめられて育ってるからその言葉がとても嫌いなんです

しげる「そんな感情の中からの『ニューキャマタン』に繋がるんだぁ~」

沙奈「“オネエでもないし、私はその日の気分によって変えるんです”みたいな、わけわかんないこと言って(笑)。でも内心は女の子になりたかった。でもその心とは裏腹に毎日テレビとか撮影とかが入ってきて、自分の気持ちが抑えられなくなっちゃって。どうすることもできずに日々の仕事をやっていました」

しげる「毎日のように車に乗って、家とスタジオの何往復もしていると、例えば“今日って心地いい青空だね”とか、“もうこんなお花が咲く季節なんだ”とかの感覚を忘れるっていうか、普通に感じる幸せも無くなってくるよね」

沙奈「たしかに〜。忙しすぎるとある意味、人じゃなくなりますよね。家もその10ヶ月間はゴミ屋敷みたいな感じで、掃除できないし洗濯機もまわせなくて。なのですごく大変でした」

しげる「そんな中で、テレビの出演ラッシュは1度、落ち着いたじゃない? 今までと違って逆の立場でテレビを観る側になった時の気持ちに変化(ギャップ)みたいなのはあった?」

沙奈「女の子になるタイミングで休みたかったし、休もうと思って休みました。そのときは“気ままに自由にやってこう”って思っていました。でも、それは甘かったなって思います。あれだけガンガン出てた時は“休みたい!”って思っていましたけど。やっぱり芸能界て次から次へと新しい子が出てくるので休んでちゃダメだなって。自分の居場所がいつまでもある訳じゃないって思いました。あとは、休みがあり続けると“仕事したい”ってなりますね」

しげる「そうだね~!!  まさに、隣の芝生は青く見えるってことだよね」

沙奈「そう。ないものねだりだなんだよね」

「私はLGBTを卒業しました」

しげる「2年前の年末に仕事(ミス・ユニバース世界大会)でタイに行ったのネッ。世界的に歴史のあるミスコンってカテゴリーの大会」

沙奈「ミス・ユニバース? 普通の女の子の?」

しげる「そう、それ! 2年前のミス・ユニバース世界大会ではスペイン代表が初のLGBTの方だったの、戸籍が女性になっていたので出場できたと記憶しているんだけど。それでもスペインの代表に選ばれるってすごい事だと思わない? 並大抵な努力ではなかったと思うのよね~。大会では特別賞を貰って、会場はスタンディングオベーション。すごく感動をしたのよね~」

沙奈「すごくいいと思う! 話はちょっと違うけど、私もニューハーフのコンテストの出場依頼が来たことがあるの。でも私はすごく特殊なんですけど“LGBTを卒業しました”って感じなんです。そういう仕事は基本断るのよ。ちょっと生意気ですけど(笑)。なんでかって言うと、LGBTで売りたくないし、私は“俗にLGBTって言われてる人たちもいるけど、私みたいな人もいるんだよ”ってことを生きてやっていきたいので

しげる「うんうん!」

沙奈「私みたいに考える女の子もいる訳だし。あと嫌だなって思うのは“女性より女性らしいですね”って言葉もやっぱり嫌ですね。私、女なんだよね。女性より女性らしいって何? って感じ」

しげる「しげるが言われるのと沙奈ちゃんが言われるのでは全然違うのよね」

沙奈「私、戸籍女だからね。あとは私一人だったらもっとLGBTの仕事ができてたかもしれないけど、今は女として見てくれる彼がいるので。そういう仕事を受けたら彼も嫌な気持ちになるので彼を尊重するためにも受けてない。そういった意味では新ジャンルの存在なのかなと思います

しげる「なるほどね~。 自分たちが子供の頃に比べたら、今は生きやすい環境にはなっているはず。それはそれで、がんばっている人達がたくさんいるからなんだけど、じゃあそれを“みんな一緒に声を上げていきましょう”なのか? しげるは、カミングアウトすることが全てでもない気はするので、それはもう『個』の世界。LGBTというよりも『人』として生きやすい時代に、なっていければいいよね

沙奈「LGBTのパレードに出てくれませんか? って言われたら、ちょっと嫌かもって感かな。それを表に出してる。心の中に思ってるんじゃなくて女性として生きてる人もいるんだよって。

 逆に今そういうテーマはここ数年、世の中に浸透してきてるけど、LGBT問題を示してる人とか話題にしてる人って実際にLGBTじゃない場合が多いじゃないですか? 悩みを共感したいがために問題にしてくれてる人じゃないのよ。要はテレビにはスポンサーがいて、タレントを起用してインタビュー取材とかで聞いて。現実はそれを仕事にしてる人もいるけど、私は仕事してないから。もちろんいろいろな人がいていいと思いますけど