当初聞いていた有名人も出演せず、期待していた宣伝効果がないと感じた彼は参加費の元を取るため、ゲームを真剣に取り組むことに。

ヤラセとかはありませんでしたよ。最後の放送で優勝してランボルギーニの実物を渡される予定だったんですが、実際に渡されたのは車の写真が貼ってあるパネル。車を換金するつもりだと僕が言うと、番組側は換金してから渡すと言ってきました。でも、その後は“買取先とのトラブルで時間がかかる”とか理由をつけて車を見せてくれませんでしたね。手配した車らしい車検証は見せてくれましたが」

一陸斗氏が見せてもらったというランボルギーニの車検証
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 もちろん書類だけでは、本当にランボルギーニが用意されているかどうかはわからない。

「その後、何度も『P-style』に問い合わせましたが、窓口だった人は辞めてしまい、引き継いだ社長に掛け合ったんですが音信不通になったため、SNSで告発することを決心したんです。しかし、まさかこんなことになるとは思いませんでした……」

『欲望の塊』優勝賞品のランボルギーニが未譲渡だと告発したホストの一陸斗(はじめ・りくと)氏(写真左)と、同じく番組参加者のやるきげんきだいき氏

キーマン2人の思惑が一致し、番組がスタート

 どうしてこのようなことになってしまったのか。実際に『欲望の塊』を制作していたスタッフのひとりにも話を聞くことができた。

「『欲望の塊』の企画に関わった中心人物は2人います。ひとりは自殺してしまったホスト関係の広告代理店『P-style』のT社長。もうひとりは動画制作会社『五行株式会社』のS社長です」

 S氏はアイドルのライブ動画やDVDの制作を請け負うエンタメ業界マンだという。

「彼は制作費用を過大に見積もっては頻繁に差額を自分の懐に入れていましたね。実際の制作は下請けに丸投げするんです。'17年にTOKYO MXで深夜に放送されていた『エスエス ~Shinjyuku Style~』という番組も彼の企画でしたが、やはり未払いが発生していました」(制作スタッフ、以下同)

 T氏とS氏は知人の紹介で知り合ったそうだ。

「T社長はもともと西日本を中心にホスト関連の広告を扱う仕事をしていました。東京での営業展開を強めるため、動画制作をしようと考えていたところ2人は知り合ったそうです。そこで “ホストに参加費を払わせて制作費を捻出できる” “地上波でやれば宣伝になる”と大盛り上がり。仕事を受けて制作費を手に入れたいS社長と、東京のホスト広告で覇権を握りたいT社長の思惑が一致し、『欲望の塊』の企画がスタートしたんです