まさに青いイナズマが走ったようだった。

 2月20日、元SMAPの中居正広が、3月いっぱいでジャニーズ事務所を退所する意向にあると、「週刊文春オンライン」が報じた。翌21日には会見を開き、正式発表する見込み。

 報道によると、中居は昨年中に契約を更新しないことを決意し、事務所側も了承したが、ジャニー喜多川元社長が倒れたことなどから最終決定を出すことを先に延ばしていたという。

「同じく元SMAPで事務所に残留した木村拓哉は、ドラマやCM、さらにソロ歌手としての活動など新しい仕事をどんどん充実させています。それに対し、中居は昨年春にスタートした情報番組『中居正広のニュースな会』以外は、これまでのレギュラー番組を継続するだけで、派手な活動は行なっていませんでした。ある意味、彼なりの“終活”だったのかもしれません」

 と、ある芸能ジャーナリストは言う。

「中居がいずれジャニーズ事務所を退所するであろうということは、3年前のSMAP解散発表のときからずっと言われていたので驚きはありませんが、『ついに、このときがきたか!』という感じです」

機が熟したこのタイミング

 SMAP解散発表時には、現在の『新しい地図』のメンバーと中居の4人で退所するつもりだったが、中居だけが残留となった。あれから約2年半、今のタイミングとなった理由はなんだったのだろうか。前出の芸能ジャーナリストはこう語る。

「まず、残った理由のひとつには、ジャニーさんとの関係性があります。中居には独立したい思いがずっとあった一方で、育ての祖であるジャニーさん、そしてジャニーズへの愛は強い人物です。最終的に、ジャニーさんが元気でいる間は退所しないという判断をしたと言われています。

 そして昨年ジャニーさんが亡くなり、この年末年始あたりから、ようやく『新しい地図』のメンバーが地上波の番組への露出が増えてきたタイミングでもありました。いよいよ機が熟したのだとといっていいのではないでしょうか」

 気になるのは、退所後の中居が、新しい地図の3人と合流するかどうかというところだが、「十分ありますが、彼らの事務所(カレン)には入らないのでは」とみる。

「中居のジャニーズ愛、そしてSMAP愛の強さは確かだと思います。3人の退所後も、自分のラジオ番組で彼らの曲を流したこともありました。叶うことなら、SMAPを再集結させたいと思っているのではないでしょうか。しかし、退所後もジャニーズと良好な関係のままでいたいでしょうし、新しい地図がなかなか表立って活動できなかったこともよく見ているわけですからね」

 SMAPのリーダーでもあっただけに、誰よりもSMAPを大切にしてきた中居。解散はしてしまったものの、これまでの“歴史”はあまりにも長く、そう簡単に“過去”にすることはできない。しかし、未来を見据えた活動として、ファンが待ち望んでいる“共演”については、前向きな意見が多い。

「現時点で、中居のレギュラー番組終了の予定はないとされています。新たな段階に入るまでの足場固めに、3年の歳月をかけたともいえるのではないでしょうか。『新しい地図』の地上波などの露出が少しずつ増え、ジャニーさん亡きあとのジャニーズ事務所の体制も整ってきたという時期、まさに機を見るに敏という印象です。今後、中居の番組に『新しい地図』とジャニーズタレント、共演はないにしても、どちらも出演することができるようになるかもしれません」(同)

 会見でどのような発表をするのか、まずは動向を見守りたい。

<取材・文/渋谷恭太郎>