奈々ちゃんにとって一番幸せになれる場所は芸能界

「'18年に『エイキョーさん~芸能人の影響で人生変わっちゃいました~2』という特番に出演したのですが、過去に借金地獄に陥っていたという男性が登場したんです。当時彼は『死にたい』と思っていたらしいのですが、“死ぬ前にテレビを見よう”とテレビをつけたときに私が出演していた『うわっ!ダマされた大賞』という番組が映っていて、私が顔にクリームバズーカを浴びている姿を見たそうなんです。それでめちゃくちゃ笑ってくれたらしく」

 その男性は鈴木のがむしゃらな姿に感動し、もう一度生きてみようと考え直すようになったという。

私、いわゆる“ヨゴレ”と呼ばれる仕事を“ヨゴレ”と思ってないんです。小さいころから人を笑わせることが好きで、ずっと『私は笑い者でいい』と思っているから。……確かに、“私このままでいいのかな?”と悩んだ時期はありましたよ。でも私を見て自殺を思いとどまってくれた人もいた。私の勇気につながりました

 もう一つ、彼女を支えているものがある。それが「家族」だ。「茨城の両親からは本当に支えられています」と鈴木は故郷に想いを馳せる。

私も人間ですから欲が出て、“これだけ体張ってるんだからもう少し事務所からお金をもらいたい”って思うことも正直、あったんです(笑)。でもそんな私を両親はかなり厳しく諌(いさ)めてくれます。“マネージャーさんやスタッフさんなど周囲の努力があるから、奈々ちゃんがいるんだよ”って。“感謝の気持ち、謙虚の気持ちがなくなったら、あなたもう終わるわよ”って

 夫も同様だ。「今ちょっと調子に乗った発言しているよ」「それじゃ絶対、もう仕事なくなるね」などなど厳しく指摘してくれるのだと言う。

こういうことに気づかせてくれるのが私の“家族”なんです。だから離れたくない。だから親孝行したい。私が茨城から通っているのは夫の仕事こともありますが、そもそも家族が大好きだからです。だから近くに住んで、出来るだけ実家に通いたい。毎日必ず顔を合わせるようにしています

 先日、鈴木が両親に家をプレゼントしたことも話題になった。

今でも両親は、“奈々ちゃんにとって一番幸せになれる場所は芸能界。あなたが幸せになるために、一番いい方向へ向かってくれることを祈っている”と応援してくれます。本当は、憧れの石原さとみさんみたいに、同性から好かれる存在にもなりたいのですが(笑) これからも私らしく、一本一本の仕事に全力で取り組みたい。後悔はしたくないですから!

 ちなみに『ダウンタウンDX』(同系)で話題となった「第2の田中みな実さんになるべくセクシーキャラにキャラ変したい」発言については、「あれはちょっとネタが入ってて……ごめんなさい(笑)」とのことだ。

 以前からやりたかった下着モデルの仕事も軌道に乗り始めた鈴木奈々。「30代に入っておっぱいが小さいのに垂れてきちゃったんです(笑)。でもナイトブラと努力のおかげで今ではおっぱいがお椀型になり、カップ数もふたつ上がったんです!」と明け透けに話せるのも彼女の魅力。そんな彼女の“全力”をこれからも応援したい。

(文・構成/衣輪晋一)