キャンプや温泉は?

 買い物にもリスクはつきまとう。

「宅配がいちばんリスクの低い方法だと思いますが、店舗に行く場合は、ほかのお客さんが少ない時間帯にできるだけ早くすませるべきです。品薄商品を行列して買うことや、閉店間際の割引セール品を押し合いへし合いしながら買うことは避けるべきですね。支払いは、無人レジで電子マネー支払いのほうがリスクは低いと思います」(同・ジャーナリスト)

 そんな人目を忍ぶような生活ばかりでは、ストレスがたまるばかりだが、安全な解消法はないのだろうか─。

 佐藤院長が続ける。

「外出ついでに散歩程度なら問題ないと思います。ただし、交通量の多い道路は避けて、川沿いや自然のあるところにしたほうがいいでしょう。2人以上のときには、2メートルほど距離をとることが大事です。

 たとえ知人に出会ったとしても挨拶程度で長話は禁物です。ドライブもいいですが、人が密集するパーキングエリアは避けたほうがいい」

 と、やはり密閉、密集、密接空間での飛沫感染を避ける心がけが必要だ。

 人が少ないとなると、田舎のキャンプや温泉を思い浮べる人もいるだろうが、不要不急の外出とは言いにくく、リスクもある。

「キャンプなどでバーベキューをするときは、箸やトングを共有にはせず、それぞれ個別に使用することが必要になります。温泉自体のリスクは少ないですが、不特定多数の人が利用する更衣室のカゴやドアは、できる限りの消毒が必要になります」(佐藤院長)

 新型コロナウイルスには、どこに潜んでいるかわからない怖さがある。

 感染リスクを最大限に抑えたひとりひとりの慎重な行動が求められる。


【識者PROFILE】
◎KARADA内科クリニック 佐藤昭裕院長 
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