夫が在宅勤務になったら

 また、在宅時間が長くなるほど電気代や水道光熱費がかさむ。

 節約アドバイザーの和田由貴さんは「季節が冬や夏ではないのが救いです」と話す。

「もう暖房は必要ないでしょうから。家庭の消費電力で大半を占めるのは、冷蔵庫、照明器具、テレビ、エアコンです。24時間稼働している冷蔵庫はどうしようもありませんが、日中の仕事は窓際の明るい場所でこなすようにすれば照明代は節約できます。自宅にいると、なんとなくテレビをつけっぱなしにしがちなので気をつけましょう」(同)

 食費にも無頓着ではいられない。

 前出の森永さんは、

「ウーバーイーツを使うなど頻繁に出前を取ると、食費は増えます。自炊がいちばん。幸か不幸か物価は全く上がっていないので、安い食材を安い時期、安い時間帯に1週間分くらいまとめ買いするといい。ザッと下ごしらえして冷蔵庫に入れておけば食費は下げられます」

 と、アドバイスする。

 ほかにも“裏技”が……。

「ママ友などのネットワークがある人は、農水省が一斉休校で余った食材を販売する特設サイト(うまいもんドットコム)をもうけていますので利用しては? 50人分とかとんでもない量なので個人で買うのは難しいけれども、ママ友と分け合えば相当安くすみます。ちなみに送料は国家負担なのでタダです」(同)

 3月は一斉休校によって小・中・高の子どもが自宅にいたため、昼食代が余計にかかった。

 4月から学校は再開される見通しだが、サラリーマンの夫が在宅勤務になったら、やはり昼食代がかかる。

 前出の松崎さんは、

「夫には小遣いから昼食代を出してもらいたいところ」

 と話す。

「全額でなくとも、100円でも200円でも出すべきですよ。会社に行っているときは小遣いから昼食代を出しているわけだし、主婦の代弁者として言えば小遣いから払うべき。家計の支出が増えているんですから。

 “昼飯ぐらい自前でなんとかせい!”と妻は思っていますよ。ただでさえ、自宅で顔を合わせる機会は増えていますし、そうしないと夫婦間がギスギスしてくると思います」(同)

 たしかに、家族で切り詰めているのに夫だけが“得”するようでは軋轢が生じかねない。妻としては夫の“協力”を取りつけたい。