資格を取ろうというときに、真っ先に考えるのは、仕事に役に立つのか、キャリアアップができるのかということだが、ハードルを上げすぎると、失敗してしまうことがけっこう多いのだ。秘書検定3級は、比較的取りやすいと言われている。

無理はしない。まずは自分に自信をつけるために、野菜ソムリエなどの食品系検定やダイエット検定、歴史が好きなら江戸文化歴史検定など興味のある分野の雑学系の検定試験を受けて、検定の楽しさを知ってください。

 とりあえず、短時間の勉強で、気楽に受けられる検定にチャレンジしてみませんか。学校とかでやらされる勉強とは違い、新しいことを知るのって面白いなと気づけると思います」

 まずは、ひとつくらい資格を取ってみよう。合格して達成感が得られれば、さらに上を目指す意欲もわいてくるというもの。

●資格選びのポイント
(1)最初から難易度の高い資格をねらうのではなく、低いハードルから始める。
(2)世の中がどう変化していくかを先読みして、ニーズのある資格を目指す。IT、医療関係の資格はこれから役に立つ。
(3)興味がわかないものは、避ける。勉強しても苦痛になるばかりで、途中で挫折してしまう。

基本的には独学でも取得可能

 在宅で学ぶなら、通信教育講座がある。きめ細かく合格までフォローしてくれるので、利用者も多い。学習のカリキュラムが決まっているので、短期間での取得は難しく通信教育講座では3か月以上は勉強しなければならないものも。費用も数万円くらいはかかるので、本気で資格を取ってキャリアアップを図りたい人に向いている。

 お金をかけたくないなら、独学だ。

「僕は『資格はすべて独学で取る』というポリシーでやっているので、取得ずみの資格はすべて独学です。一部、認定講座の受講が必須となっている資格があり、通信講座を使うのはそういうケースくらいです」

 でも、それは鈴木さんが資格取得の達人で、頭もいいからできるのでは?

「読者のみなさんが最初にねらう4級とか3級の検定問題は、テキストだけ学習すれば受かるはず。効率よく合格したいなら、過去問を分析して出題傾向をおさえた勉強をすればまず大丈夫ですよ」

 ラクして資格が欲しいという人には、オンラインで学習から受験まですべて完結できる資格もある。スマホやタブレットなどで学習し、しかもオンライン上で自宅受験ができる。しかし、自宅受験ができるなら、カンニングし放題になる。

「自宅受験型を採用している資格・検定試験は、そのテーマについて多くの人に気軽に楽しみながら学んでもらいたいという意図で実施されているものが多いです。試験を厳格にやるよりも、学びの敷居を下げるほうを重視しているのですね」