財産がなくても遺言書を書こう

 自筆証書遺言がグッとお手軽になったのだから、これを利用しない手はない!

「私が言いたいのは財産が多かろうと少なかろうと、“40歳過ぎたらみんな遺言書を書こう!”ということ。手持ちの財産が少なくても、いや少ないからこそ、分け方が決まっていなければもめるもの。特に自宅しか残っていない場合は分けにくいからやっかいです。身内で争うのを避けるために、自分はもちろん、配偶者にも書いておいてもらうことが大切です

 遺言書を書く際は、まずは自分の財産をリストアップ。

「預貯金や自分名義の不動産はもちろん、ネット証券や海外で投資・運用している資産があればそれも書き出して。こうした資産は家族には把握しづらいので、遺言書を書かないままこの世を去ると、せっかくの財産が誰にも渡らず宙に浮いてしまうことも

 それぞれの財産を誰に継いでもらうのか遺言として手書きしたら、日付を記し、署名捺印すること。

「この条件を満たしていれば、どんな紙に書いても、たとえノートでも遺言書として認められます。書いたものはなくしたり、ほかの人に捨てられたりしないよう、法務局に保管してもらいましょう」

 なお、自筆証書遺言を法務局で保管してもらっても、落とし穴があるので注意。

「それは、“書いたときに認知症などで正常な判断能力がなかったのでは”“アイツに無理やり書かされたのでは”といった物言いがつくこと。へたをしたら裁判になり解決までに数年かかることも……

 その点が心配なら、手数料は高くても公正証書遺言を作っておくのがおすすめ。公証人役場で公証人と証人の立ち会いのもと作成されるので、ケチがつきにくいためだ。

簡単! 自筆証書遺言の作り方

・財産目録を作成(パソコンで書いてプリントアウトしてもOK。ただしすべてのページに署名&捺印を)

・どの財産を誰に譲るか手書きして、日付を記し、署名捺印

・最寄りの法務局で保管してもらうと安心(要手数料)

・遺族は、故人の遺言書が保管されているかどうかを問い合わせれば、遺言書を開示してもらえる(要手数料)

自筆証書遺言の作り方 イラスト/もりたりえ
自筆証書遺言の作り方 イラスト/もりたりえ
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