2020年7月2日、韓国・KBSによると、ソウル・江南の美容整形医院で脂肪吸引手術を受けた30代の女性が3カ月以上も意識が戻らない状態となっている。

 KBSが手術中の監視カメラ映像を確認したところ、女性は6度にわたり心肺停止を起こしたが、担当医はそのまま手術を続けていたことが分かった。

嘘にまみれた手術記録と患者への説明

 記事によると、手術が行われたのは今年3月。監視カメラの映像には、手術開始から約2時間後にスタッフが困惑した様子で女性の顔にかけられた布をめくる様子が映っている。そこへしばし席を外していた院長が戻って来て、すぐに女性に心臓マッサージを始める。

 院長はそれから10分後に2度目の心臓マッサージ、さらにその10分後に3度目の心臓マッサージを行った後、今度は麻酔の注射を打って脂肪吸引手術を再開した。

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 しかし、その後も心臓マッサージを繰り返し、最終的に2時間の間に6度の心臓マッサージが行われた。最後の心臓マッサージが終わると、スタッフは安堵(あんど)の表情を浮かべて肩を抱き合い、床に座り込んでいる。

 ところがその4時間後、スタッフはどこかへ電話をかけ、女性は駆け付けた救急隊員により担架で運ばれていった。

 女性は手術後から現在まで意識不明の状態が続いているという。また、手術中の状況を記した医院の記録には、女性の様子について「いびきをかいて寝ていた」「寝言を言っていた」などと書かれている。さらに、救急隊員に電話をかけた時刻も実際とは異なるという。

 女性の夫は「手術後に医院側から『心臓マッサージをした後に手術を中断し、回復室に運んだ』との説明があった」と話しているという。

 これに韓国のネットユーザーからは

「衝撃」「驚いた。心臓マッサージをしなければならないほどの状況なら、手術を中断して意識確認を優先するべきではないのか?」「まるで生体実験をしているかのよう」「患者を物として扱っている。心臓マッサージを6回だなんて…」「これは殺人行為だ」「だから手術室には必ず監視カメラを設置しなければならない」など驚きや批判の声が続出している。(翻訳・編集/堂本)