カバーアルバム『Love Covers  II』のリリースを控えるジェジュンを韓国で現地取材。「みなさんが大変ないまの時期に、なにができるだろうと考え制作しました。僕が好きな曲、歌いたい楽曲というよりは、みなさんが聴きたいものはどんな曲なのかを考え、悩みながら選びました」という、シリーズ第2弾の制作秘話とともに、いまだから語ることのできる思いを独占インタビュー!

「花を触りながら集中するとき、僕は心が平和になっていくのを感じます。花のよい香りがして、健康的な空気を吸っているときが幸せですね。これも僕にとって愛を感じることじゃないかな」

 最近、“LOVE(愛)”を感じた瞬間はどんなときだったかを聞くと、そう答えたジェジュン。いま、韓国で生活する彼は自身で作ったブーケや、花を生けている様子を撮った写真をインスタグラムにアップしている。

もともと花が好きなので、いつも家に花を飾っています。でも、花屋さんで買うと、思ったより高くて(笑)。自分でアレンジをして飾ったり、人にプレゼントをしたら喜んでもらえるかなと思ったので始めました」

関西弁の歌詞に挑戦!

 日ごろ親しんでいる花からも“LOVE(愛)”を受け取っていると話すジェジュン愛をテーマにした日本の名曲を集めたカバーアルバムの第2弾『Love Covers  II』をリリースする(売り上げの一部を医療従事者へ寄付)前作は昨年9月に発表し、日本レコード大賞企画賞と、日本ゴールドディスク大賞ベスト3アルバム(アジア)に選ばれるなど、高い評価を受けた。

「とても光栄ですし、感謝しています。ただ、受賞したことよりも、僕が歌った名曲たちに対して敬意を払わないといけない、その思いのほうがプレッシャーになりました

 優しく微笑む。前作同様、今回のアルバムでもプレッシャーをぬぐうために何度も原曲を聴いた。

「アーティストの方々の感情を理解するために、たくさん昔の映像を探して見ました。曲によって雰囲気が全然違うので、歌い方を研究しながら準備をしましたね。感情の込め方、歌詞の意味を理解して表現するために、毎日のように何度も何度も聴いて、時間をかけて作り上げて。そこにかなりの力を注いだので、レコーディング事体はスムーズに進みました」

 収録曲のひとつ、上田正樹の『悲しい色やね』では関西弁の歌詞に挑戦している。

「スタッフからすすめられて、今回初めて聴いたんですが、すぐに好きになりました。関西の方々に、たくさん聴いてもらえたらうれしいです。

 ツアーで日本各地に行かせていただいたので、方言はほとんど聞き取ることができます。ただ、話すのは苦手。方言ってカッコいいと思っているんですが、僕が使うと“かわいい”と言われてしまうので。特に気に入っている方言は、“べっぴんさん”かな(笑)

 これまでも女性ボーカリストの曲をカバーし、女心を繊細に表現することで聴く人の心を揺さぶってきたジェジュン。今回のアルバムでも、高橋真梨子(「高」ははしご高が正式表記)の『for you…』や中森明菜の『セカンド・ラブ』を歌っている。

「女性の曲は、美しい声で歌うことに集中しました。中森明菜さんの昔の映像もたくさん見ましたが、とても美人ですね(笑)。高橋真梨子さんの『for you…』は、レコーディング中、歌いだしてすぐに感情が高まって泣いてしまったことを覚えています」

 収録曲で(MISIAの)『逢いたくていま』の歌詞“『戻りたい…』あの日”にちなみ、過去の自分に戻るなら? と聞くと、

10年前に戻りたいです。話を聞いてあげることができなかった人たちが、たくさんいるように思います。その人たちの話を聞いてあげるために戻りたいですね」

 10年前といえば、ジェジュンが“ヒョン(兄)”と呼び親しくしていた故パク・ヨンハさんが亡くなった年でもある。先日迎えた十回忌のタイミングでは、追悼のコメントと墓石やアジサイの写真をインスタにあげていた。