速すぎる所ジョージの回答

「もちろんヤラセなんかではありません。問題が出る前に答えたときは、スタッフも含め、スタジオ全体が騒然でした正解したのが信じられなくて、私なんか腰を抜かしてしまいましたよ

 所は、一体どのように正解を導き出したのか。

「頭の回転がものすごく速くて、天才的な勘もあったんですが、“このスタッフなら次はこういう問題を出すだろうな”とか放送される時期から“この形式の問題で、放送日が何日なら季節的にこういう答えの問題があるだろう”って、あらかじめ予測して答えたりしていたそうなんです

 とはいうものの、見もせずに答えられてしまうのはスタッフとしてはかなり悔しい。

「一時期はスタッフが“所さんに正解させないぞ!”って張り切っていて。スタッフ対所みたいな構図で、ある意味 “化かしあい”のようになっていましたね」

 答えが1つではなかったのも、面白さのひとつだという。

「想定しているものと全然違う答えでも、納得する理由をつけてくれたら、正解にしたり。間寛平さんはそういう答えが多かったと思います」

 永井は誰も気づかないであろう、ある “気遣い”をしていたことを教えてくれた。

私がハイヒールをはいて司会者の位置に立つと、板東さんの身長がカメラ越しだと小さいように見えてしまうんです。だから、少しでも板東さんが大きく見えるよう、私は身体を傾けていました。そんなことを2~3年続けていたら、立ち姿がどんどんゆがんでいって、とうとう椎間板ヘルニアになってしまったんです……。手術はしませんでしたが、鍼治療をしたり、コルセットをつけながら出演していた時期もありました」

『東大王』や『Qさま!!』など、今でも根強い人気を誇るクイズ番組だが、『マジカル~』には簡単にまねできない面白さがあった──。