必ず受けておきたい検査

 30代までは2年に1回、40代以降は1年に1回検査を受けたいもの。自分の身体の状態を知ると健康意識が高まり、健やかに若々しく年を重ねることにつながります。

■40代……一般的な健診に加え、子宮頸がん検診や乳がん検診、女性ホルモンのバランスを調べる検査、女性に多い甲状腺機能異常や膠原病の検査、骨粗しょう症を調べる骨密度検査などを受けたいものです。

《受けたい検査一覧》子宮頸がん検診/経膣超音波/乳がん検診(乳房触診・マンモグラフィー)/貧血や免疫検査/甲状腺機能異常を調べる検査/膠原病の要因の有無を調べる検査/関節リウマチの検査/ホルモンチェック/骨密度検査/更年期指数など

■50代・60代……年齢とともに身体はさまざまな病気を発症しやすくなります。40代までの検査内容に加えて、子宮体がん検査や、肝臓がんや膵臓がん、卵巣がんなど主ながん発見のスクリーニング検査なども。

《受けたい検査一覧》子宮頸がん検診/子宮体がん検診/経膣超音波/乳がん検診(乳房触診・マンモグラフィー)/貧血や免疫検査/甲状腺機能異常検査/膠原病の要因検査/関節リウマチの要因検査/ホルモンチェック/肝臓がん、膵臓がん、大腸がん、卵巣がんのスクリーニング検査/胃がんのスクリーニング検査/骨密度検査/更年期指数など

【診療を身近にする遠隔診療普及に期待】
 コロナ禍によってさまざまな分野でのオンライン化が進み、オンライン診療を取り入れる病院が増えつつあります。

「オンライン診療のおかげで、新型コロナの自粛期間中でも患者さんと面談をしたり薬を処方したりすることができました。今年の夏は故郷の弘前からNPO法人女性医療ネットワークが主催する女性のための健康講座『女性ホルモン塾』を発信。国内はもちろん、ドイツやハワイ、韓国、アフリカなど海外からの参加者もたくさんいました。

 いつでもどこでも必要な治療を受け、薬を処方してもらう。知りたいと思った専門知識を得られることは、大病とまではいかない女性ならではの未病予防において、とてもいいことです。気軽に相談、診察してもらえる環境に進化するといいですね」(対馬先生)

(取材・文/熊谷あづさ)


〈PROFILE〉
対馬ルリ子先生 1958年生まれ。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長。産婦人科医、医学博士。専門は周産期学、女性医療。NPO法人「女性医療ネットワーク」を設立しさまざまな啓発活動や政策提言を行う。

『「閉経」のホントがわかる本』(対馬ルリ子・吉川千明著/集英社) ※記事中の画像をクリックするとアマゾンの商品紹介ページにジャンプします
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