「キャラ変大失敗」なムードが漂うのが、ベッキー。これまで“元気いっぱい! 好感度抜群!”とされていたが、不倫騒動で一変した彼女。一時期のような勢いはどこへやら。

「彼女は『今の自分は二代目ベッキーだ』と言い、変わったアピールをたくさんしています。そもそも事件前のベッキーが、どれだけ好かれていたのかが疑問なのですが……」(寺西)

「幸せを感じないから着ない」としていた黒い服を着てみたり、”初代”はロケバスでも絶対寝ないで助手席で運転手を気遣っていたが、二代目は寝る、と言ってみたりしているそうだが……、正直「だから?」感は否めないのが、いかにもベッキー的。

 80年代のアイドルファンには忘れがたい、熱病にかかったかのような伝説化したキャラ変もある。

 当時正統派アイドルだった菊池桃子が一転、外国人女性コーラスを従えて突然始めたロックバンド(?)「ラ・ムー」だ。あまりの衝撃にやたら語り草となっているこのバンドだが、

「失敗とか黒歴史とか言われますが実際、楽曲は悪くなかった。むしろ音楽好きの間では再評価の声もあります」(寺西)

 誰も求めていなかった突然のロック宣言は、30年以上も人々の心に爪痕(つめあと)を残している……。ある意味、大成功?

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「自分らしさ」と「世間からのニーズ」の間で悩んで起こる、芸能人のキャラ変。

 寺西さんはこう分析する。

「長い間、芸能界に残るのは時流を読んで、そのときどきに合わせた変化をしてきた人、もしくは全然ブレない人の、どちらかなのでしょう」

《取材・文/高松孟晋》