3月末でジャニーズ事務所を退所するTOKIOの長瀬智也だが、退所前最後となる主演ドラマ『俺の家の話』(TBS系)が1月22日よりスタートする。ジャニーズ事務所の発表では退所後は「裏方としてゼロから新しい仕事の形を作り上げていく」とし、俳優として活動するかは明言されていない。バラエティーでは天然キャラを発揮、お茶の間でも愛される長瀬だが、俳優としてのキャリアは28年に及ぶ。

『白線流し』の美少年から『IWGP』でヒーローに

「14歳のとき『ツインズ教師』('93年・テレビ朝日系)で俳優デビュー。俳優としての最初のブレイクは17歳で主演を務めた『白線流し』('96年・フジテレビ系)でしょう。天涯孤独な身で、定時制高校に通う少年を演じ、少女漫画から飛び出てきたような美貌と繊細な演技に注目が集まりました。その後、'05年まで2年ごとにスペシャルドラマが放送されました」(テレビ誌ライター)

 長瀬作品のファンでありコラムニストの吉田潮さんも『白線流し』は印象的だったという。

定時制に通う長瀬は、昼間の学校で同じ席に座る医者の娘(酒井美紀)と交流しはじめるという物語。ある種の格差でもあり、異種学園ものであり、愁いと憂いのある初々しい長瀬を思い出します。私だけじゃないんだと思った記憶があるくらい、『白線流し』が好きだという中年のおじさんおばさんが多いこと。ある一定の年齢層にとても響くドラマでしたが、あれは第二の『北の国から』と言えなくもない」(吉田さん)

 そんな長瀬のひたむきで儚げな美少年像を覆したのが、脚本家・宮藤官九郎との初共作となった『池袋ウエストゲートパーク』('00年・TBS系)。社会問題になっていたカラーギャングの抗争を軸に、“池袋のトラブルシューター”として難事件を解決する主人公・真島マコトが当たり役に。暴力的な内容に苦情が殺到したというが、長瀬演じるマコトのビジュアル・内面のカッコよさは同世代の若者に衝撃と影響を与えた。

ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』('00年)で共演した長瀬智也(当時21歳)と山下智久(当時15歳)

「“めんどくせー!”とボヤきながらその人柄と行動力で問題を解きほぐしていく長瀬のリアルな熱血漢ぶりは、'00年代の新しいヒーロー像になりました。当時は多くの男子がマコトに憧れ、マコトと同じ携帯の着信音『Born to Be Wild』にするのが流行りましたね(笑)。20年経っても風化しない面白さに加え、脇のキャストも今では主役級の俳優ばかりということもあって、“伝説のドラマ”と語り継がれています」(テレビ誌ライター)

 街中で「マコっちゃん!」と役名で呼ばれることが急増し、長瀬本人もインタビューで「ターニングポイントになった作品」と語っている。そして何より、頼れる男のくせに漢字が読めなかったり物を知らなかったりと、宮藤脚本の味つけとうまくマッチングした長瀬の“おバカキャラ”が花開いた作品だった。