漏れトラブルをスッキリ解消するメソッド

【メソッド1】弱った骨盤底筋を鍛えるピフィラティス(スクワット)
 尿漏れがある人はもちろん、骨盤底筋は外肛門括約筋や肛門挙筋につながるので、鍛えることで便失禁もガードできる。骨盤底筋に入る力が通常の18倍にもなる「スクワット」をご紹介。
「1日3セット行うのが理想ですが、無理のない範囲で行って」(前出・武田先生)

骨盤底筋を鍛えるエクササイズ イラスト/上田惣子
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(1) 両足を肩幅より少し開いて立ち(爪先を約30度外側に向ける)、ひざが足先の方向と同じように少し外側に向くようにして、腰を落とす。
(2) (1)の姿勢からひざを伸ばして腰を上げ、身体をまっすぐに伸ばす。(1)(2)をゆっくり3回繰り返したら、4回目に骨盤底筋を意識しながら、腰を落とした状態で3秒キープ。
(3) ゆっくり腰を落とし、腰を落としたまま鼻からゆっくりと息を吸う。このときできれば骨盤底筋を意識する。
(4) 次に「ハッ、ハッ、ハッ」と口から息を勢いよく短く吐きつつ、腰を素早く一気に跳ね上げるようにリズミカルに3回上下に弾ませる。(3)(4)を3回繰り返す。

【メソッド2】水分補給をするならカフェインは控えめに
 緑茶やコーヒーなどカフェインを多く含む飲み物は多くとらないように。腸の動きを活発にするので下痢を引き起こしやすく、加えて利尿作用があるので尿量も増えてしまうからだ。またアルコール飲料も同様の作用があるので、控えめにするのがおすすめ。

【メソッド3】不溶性食物繊維で下痢便を回避
 便失禁は下痢便が多いので、便を硬めにする効果がある不溶性の食物繊維を積極的にとるといい。大麦や玄米、さつまいも、ごぼう、にんじん、大豆などが代表的なので、積極的に取り入れて。便、尿漏れともに避けたいのが香辛料と柑橘類。下痢の原因となりやすく、膀胱の粘膜に刺激を与えるので過活動膀胱を起こして尿漏れにつながる。

メソッド4】正しい排便・排尿習慣を
 排便は、便意を感じたらすぐにトイレに行き排便することが肝心。直腸に便がたまっていなければ、漏れる心配もないので、外出時や就寝前は排便する習慣を身につけて。排尿は、一般的には1日5~7回、1回の排尿量は200~600ミリリットルという。尿漏れを気にして過度に水分を控えると、膀胱が小さくなりかえって状況が悪化することがあるので、自分の排尿状態を観察しつつ、水分補給量のコントロールを。

【メソッド5】きつい服装や下着は避ける
 きつい下着や、強く締めつけるような補整下着を着用していると、お腹を圧迫し、骨盤底筋に負荷をかけて尿漏れにつながることが。また脱ぐのに時間がかかるので、急な尿意や便意を感じてトイレに駆け込んでも、間に合わずに漏らす、ということにもなりかねない。ガードルやタイツの重ね着は避けるなどの工夫を。

(取材・文/樫野早苗)

《PROFILE》
前田耕太郎先生 ◎藤田医科大学病院国際医療センター教授。専門は、消化器外科、小腸、大腸、肛門の診療。「便失禁診療ガイドライン」制作委員長。共著に『シニアの頻尿・尿もれ・便失禁:その悩み、治療で改善できます!』(NHK出版)など。

武田淳也先生 ◎整形外科専門医。日本スポーツ協会公認スポーツドクター。医療法人明和会整形外科スポーツ・栄養クリニック理事長。『尿トラブルが自分でこっそり治せる!米国の専門医式最新エクササイズ ピフィラティス』(わかさ出版)など著書多数。