最寄りの避難所に
ペットを連れて行けるか確認

 新型コロナ以外の理由で預けられている犬猫がほとんど。そのため滞在スペースは感染拡大を防ぐため、わざわざ隔離した場所を用意することに。数に限りがあったり、飼育場所自体を確保できないことがあるのだ。

 新型コロナは少し落ち着きつつあるが、自然災害はいつ発生するかわからない。

 2月13日に東北地方で震度6強の地震が発生したことは記憶に新しい。

 防災ライターの当山みどりさんが説明する。

「災害時にペットと離ればなれになってしまったり、“ペットを残して行けない”と避難をせず、命を落とした飼い主も少なくありません」

 ペットの新型コロナ対策は、災害への備えにもなる。一緒に生きのびるための備えをすることも飼い主の責務。

 最初に想定したいのは被災し、避難生活を送ることになったときのことだ。

 最寄りの避難所にペットを連れて行けるかを確認しよう。受け入れがなかったら、ペットと避難できる避難場所が近隣にあるのかを探すこと。

 最悪の場合は車中避難をしたり、遠方の親戚や友人に預けることも検討してほしい。

「対応は避難所によってさまざまです。屋外に張られたテントや建物の一画で飼い主と共に過ごせるところもあれば、ペットは専用のスペースに分けられる場合もあります」(前出の当山さん)

平時からしっかりと
しつけをしておくこと

 また、ほかの避難者の迷惑にならないように配慮し、平時からしっかりとしつけをしておくことも大切だ。

「犬猫がケージやキャリーに入って過ごす訓練やトイレトレーニング、人に飛びかからないためのしつけは必須です」(前出の町屋獣医師)

 犬が無駄吠えをしないための訓練もしておきたい。

「避難所に来る人の中には、動物の鳴き声やにおい、抜け毛などを気にする人もいます。過去の災害時にはそれでトラブルになったことも」(前出の当山さん)

 無用なモメ事を避けるため、しつけができなかったクセやペットの性格で気になるところを紙に書いて、預け先や避難所で渡すことも大切だ。

「避難所や預け先で逃げ出してしまったときのことも想定すること。首輪に名札をつけたり、マイクロチップを装着させ所有者がわかるように対策をしましょう」(前出・同)