また、エポックメイキングな解散劇といえば、男闘呼組を忘れてはいけないだろう。光GENJIと時代をともにしながらロックバンドとしての個性を打ち出し、『DAYBREAK』『TIME ZONE』などのヒット曲を輩出。第30回日本レコード大賞最優秀新人賞、東京ドームでのコンサート、NHK紅白歌合戦に出場など鮮烈なインパクトを残したグループだった。

デビュー当時のキャッチフレーズは“ジャニーズ事務所のおちこぼれ”という男闘呼組。事務所内では異色のグループだった
デビュー当時のキャッチフレーズは“ジャニーズ事務所のおちこぼれ”という男闘呼組。事務所内では異色のグループだった
【写真】“最後のスーパーアイドル”と称された光GENJIの全盛期

 ところが、'93年6月、突然、メンバーの1人である高橋一也が事務所から解雇され、グループも活動休止、そのまま解散となる。高橋の反抗的な態度や協調性のなさ、それに加え薬物使用疑惑があり、そういったことがメリー喜多川氏の逆鱗に触れたとされるが、ほかの3人も報道で高橋の解雇、そして活動休止を知ったというから驚きだ。

「ジャニーさんやメリーさんは直情型というか、怒りに身を任せて大きなことを決めてしまう傾向があります。例えば、Hey! Say! JUMPが、“嵐のようになりたい”とこぼすと、手塩にかけて育ててきたジャニーさんは激怒し、彼らが務めていた『ザ少年倶楽部』(NHK)のMCを突然降板させてしまったり……。高橋さんは、その最大級のケースだったのではないか」

 突然の解散劇だったものの、その功績は大きいと田幸さんは付言する。
「ジャニーズにおいてアイドルバンドの地位を確立した。関ジャニ∞や、Jr.の中にもバンドをする7 MEN 侍がいます。

 また、ジャニーズ特有のわちゃわちゃ感がなく、個性が強いメンバーがおのおの独自の考え方を持っているグループとしても稀有だった。ジャニーズ内に大きな影響を与えたグループだったと思います」