「デビューして56年。よ~生きてきたよ。いい奥さんももらった。恵まれた。娘たちも独立して、いい感じだ」

 5月12日に開設したYouTubeチャンネルで、自らの人生を満足そうに振り返るのは、歌手の西郷輝彦。舟木一夫、橋幸夫とともに昭和歌謡の御三家と称された彼は今、がんと闘っている。

「西郷さんは前立腺がんを患い、'11年に全摘手術を受けました。もう大丈夫だろうと思っていたら、'17年に再発したのです」(スポーツ紙記者)

 西郷は'62年に『君だけを』で歌手デビュー。'73年にはドラマ『どてらい男』(フジテレビ系)で主演を務め、俳優としても活動の幅を広げてきた。

「私生活では、'72年に辺見マリさんと結婚しましたが、'81年に離婚。'90年に19歳年下の一般女性と結婚し、3人の娘に恵まれました。いちばん下の娘さんが20歳のときにはテレビ番組で共演できて、うれしそうでしたよ」(同・前)

1回の点滴治療で300万円

 自らも納得する、順風満帆な人生を歩んできた西郷が今回、がん公表の場として選んだのがYouTubeだった。冒頭の動画の続きでは、

だがね、ひとつだけ。がんだ。ステージ4。前立腺がん。ステージ4っていうとね、横綱ですよ。後がないんだ……

 と話し、最先端の治療を受けるため、オーストラリアへ渡ったことを明かしたのだ。

 '19年のTBS系ドラマ『ノーサイド・ゲーム』では、主演の大泉洋が勤めるトキワ自動車の社長役を好演。最終回の放送日に行われた打ち上げでは、元気な姿をキャッチしていたが……。

'19年にドラマの打ち上げに参加できるほどの元気があった西郷輝彦(『ノーサイド・ゲーム』)

ドラマ出演をしながらも、抗がん剤やホルモン治療などを11回も行い、がんの進行を抑えていました。しかし、このコロナ禍の中、がんの数値が急上昇したのです。前立腺がんのステージ4の5年生存率は約60%で、がんが他の臓器に転移している状態。ただ、体調が急激に悪化したワケではありません。今後の活動を考え、海外での治療を決めたのです」(芸能プロ関係者)

 では、どのような治療を受けるのだろうか? 鶴泌尿器科クリニックの鶴信雄院長は、

日本ではまだ承認されていないPSMA治療を受けるのだと考えられます。これはがんが持つ特殊なたんぱく質に作用する薬剤を投与することで、がん細胞だけを攻撃することができる治療法です。他の細胞を傷つけないため、身体への負担も少ない。この治療法では、転移巣が消えたとする報告もありますが、世界的に臨床データが少なく、どれだけ効果があるのかは、まだ明確にわかっていません

 費用はいくらなのか?

自由診療なので決まってないようなものですが、1回の点滴治療で最大300万円ほど必要になるようです。それ以外にもコーディネーターの手配、宿泊費、渡航費なども必要になる。西郷さんの場合だと8月まで滞在し、3回治療を受けるようなので、合計で1000万円近くは必要になってくると考えられます」(鶴院長)

 今年で74歳になった西郷は動画の中で「なんとかもう少しだけ、好きな仕事をさせてほしい」と明かしていた。

 たった一度きりの人生、“燃えろ夜明けまで”!