岡田将生の結婚願望

 そんな岡田の素を出さない気質は、ネット民からすれば無地のキャンパスだったのだろう。あれだけ美形でキラキラしている芸能人なのに、それ相応の行動が伴わない“素材の良さ”が、ロリコン色に染められていった所以ではないか。

 そのようにして彼は “イジられキャラ”を獲得したのである。しかしながら、イジられるということは同時に、“愛されキャラ”であることも意味する。「天然で純粋そう」、そのこと自体が好かれるに足る理由なのかもしれない。『2ちゃん』のスレッドに書き込まれている内容からもその空気は伝わってこよう。

 彼の愛されるパーソナリティは、今回の熱愛報道にも色濃く反映されている。

 というのも、そもそも今回スクープされたのは、“彼女の家まで車で迎えにいっていた”からにほかならない。

 本来、自宅でのデートであれば彼女に「ウチに来て」で済みそうなものだが、こと岡田の場合は“わざわざ相手の家までお迎えにあがり自分の家まで車を走らせる”というコースを辿る。なんと、記事にはこの描写が3度も登場するのだ。

 本来もっと警戒すべきともいえるイケメン俳優にも関わらず、しかもこのご時世にこうも2ショットを撮られてしまうのはなんだか間が抜けているというか、愛らしいとしか言いようがない。そして証明されたのは、好きな女に簡単に「一緒に住まねえ?」などと言うような男でないこと──。

 2021年1月に放送された『ボクらの時代』に出演し、結婚願望について問われた岡田は「自分が地に足ついてないから……」としながらも、「子どもは好きだからねぇ〜。そういう機会があったら突然(結婚)しちゃうかもね」と照れながら答えていた。『FRIDAY』によれば“付き合って半年ほど”とあるので、ちょうど交際が始まった時期と重なる。

 ここにきてようやく「子どもが好き」が別の意味を持って立ちのぼってくるのである。

〈皿乃まる美・コラムニスト〉