女性で史上初の「究極のサマディ(悟り)」に達したインド政府公認のシッダーマスター=ヒマラヤ大聖者、ヨグマタ相川圭子さん。ヒマラヤ秘教の厳しい修行を越え、究極の真理を悟ったヨグマタ=宇宙の母さんに、読者の悩みを相談。辛酸なめ子さんが感性あふれるイラストとともに、解決へとみちびきます。

※今週のお悩み

 私は三姉妹の真ん中で、私だけ独身。姉も妹も結婚をして、近くに住んでいますが、家族の世話で忙しそうです。一昨年、母が他界した後、父の認知症が進み、現在は要介護2。私はひとり暮らしを解消し、昨年の夏から父と暮らし始めました。毎日、仕事と家事と介護でキツい。月に2~3度顔を出す姉と妹ののんきさに腹が立ってしまうこともあります。このモヤモヤをどう解決すればいいでしょうか。(56歳・アパレル勤務/愛知県)

介護を担うのは愛の人になるための精神修行

 ほかに姉妹がいらっしゃるのに、お父様の介護を一手に引き受けて、大変な思いをしていらっしゃる。姉妹の中で自分だけが損をしていると感じているのですね。あなたは、姉妹の誰よりも精神修行をなさっている最中です。それは、愛の人になる修行。素晴らしいことですよ。

 とはいえ、仕事に家事に介護に、慌ただしい日々を送っていると、自分が精神修行中だとは自覚できないでしょう。

 あなたの負担を少し和らげるために、姉妹で話し合ってはいかがでしょうか。あなただけが介護するのではなく、週何回かは姉や妹に担当してもらうとか、3人でお金を出し合って(お父様に)施設に入っていただくとか。

 介護の専門家は知識が豊富なだけでなく、程よい距離感をもって、丁寧に安全に介護をしてくれます。お父様も、あなたにはわがままが出ても、第三者には感謝も節度もあるはずです。介護をプロの手に委ねることは、決して悪いことではありません。

 もしも、姉妹で話し合って、現在の状況になったなら、もう少し努力しましょう。家族として生まれ育った姉妹ですが、自分も相手への思いやりと尊敬がないと、相手の心は変えられません。自分が意識を変え相手への理解と許しをするほかありません。

 年老いた親の面倒を見ることは、子どものころから育てて、愛を与えてくれた親への恩返しなのです。自分が姉妹の誰よりも介護を担っていることを“損”だと思うのではなく、“愛の練習”をする機会を与えられたと思ってください。介護のことで楽をしているように見える姉も妹も、夫や家族に気を遣って苦しいかもしれないし、日々の生活に追われて時間が取れないのかもしれない。あなたは仕事を続ける才能もあって、自由な身でもある。親の介護をすることで、自分の老後について考えるチャンスを得たともいえます。

 介護は自分自身の精神修行であり、無償の愛を捧げるチャンスです。本当に大変なときは姉や妹を信頼しつつ介護をお願いし、任せて、休息します。あなたの愛と尊敬の心に基づく行動が姉や妹を変えるでしょう。愛の人になってください。神様は、あなたをきちんと見ています。

ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔
ヨグマタ相川圭子さん 撮影/矢島泰輔

ヨグマタ相川圭子さん……究極のサマディに達して下界で活躍する世界にたった2人しかいないヒマラヤ大聖者。「女性史上初」5千年の伝統をもつヒマラヤ秘教の正統な継承者。国連本部で主賓としてスピーチ。日本、インド、ヨーロッパ、アメリカで活躍。日本に道場を持ち、ディクシャという瞑想秘法伝授と悟りの合宿を行う。全国で指導を展開。人生を変える本質的な生き方をガイド。『心と体をととのえて、もっと楽に生きる』(中央公論新社)など著書累計90万部。TBSラジオ・インターFM897、BSテレビに好評レギュラー出演中。
●公式サイトhttps://www.science.ne.jp/

辛酸なめ子……東京都生まれ。女子学院中学校・高等学校を経て、武蔵野美術大学短大卒。漫画家・コラムニストとして活躍。『渡る世間は罠だらけ』など著書多数。Twitter:godblessnameko

(構成/池野佐知子)