リスクを回避したカンテレ

 今春は『大豆田とわ子と三人の元夫』、夏ドラマは『彼女はキレイだった』とラブコメが続くカンテレ制作ドラマ。移動第1弾が刑事モノになる理由を、前出の木村さんはこう分析する。

『大豆田』はSNSでトレンド入りするなど話題に(上)。『かのキレ』は同名の韓国ドラマをリメークしたラブコメ作品
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「最初は『月10』というドラマ枠を知ってもらわないといけないので、カンテレとしても『月9』からの流れで見てもらいやすいよう、手堅い刑事モノにしたのでは。ドラマを見る視聴者層がいないところで始めるのはリスクが高いので、カンテレにしては無難だなという印象はありますが、しかたないでしょう」

 今年に入り、月9では職業ドラマが続いているだけに、同じ路線で始めるのは確かに手堅いかも!? 人事や編成など、フジテレビが大胆な改革を行った理由はほかにも。

「かつて視聴率トップを争っていたフジですが、2015年には民放最下位に転落。以降、最下位争いが定位置に。2021年度のフジテレビ単体の売上高は前年度比14・9%減と、キー局で最も落ち込みが激しいこともあり、そうとう危機感を持っているようですね」(前出・広告代理店関係者)

 木村さんはフジテレビの動きにこう期待を寄せる。

20代のディレクターが積極的に企画を出して活躍するなど、若い世代を活用するために管理職の人たちも人事を考え直したのでしょう。フジテレビの大幅な動きはプラスになると思いますし、その象徴という意味でも、アナウンサーに今後、ほかの他部署で活躍してほしいという期待を感じます」

 フジの改革は吉と出るか!?