「申し訳にゃあと言うしかない」

 8月12日、会見で記者の質問に対し、名古屋弁で謝罪したのは河村たかし市長。

 政令指定都市のトップが謝罪をすることになった発端は、8月4日にまで遡る。

 東京五輪で金メダルを獲得したソフトボール日本代表の後藤希友が、河村市長を表敬訪問したときのこと。後藤から手渡された金メダルに河村市長が突然“ガブリ”と噛みついたのだ。この非常識な行動に、批判が殺到……。

「市役所に寄せられた抗議は1週間で約9000件に及びました。通常、河村市長に対する意見は年間1000件程度ですから、まさに異常事態。また、後藤選手に“恋愛禁止か?”とセクハラ発言をしたり、ちょっと度が過ぎていますよね」(地方紙記者)

時代遅れな感覚

 事態を重く見たのか、ついにはIOCがメダルの交換をするという異例の対応をとるまでに。そんな市長を、名古屋市民はどう思っているのか。

「4月には金のしゃちほこに噛みつこうとしていたり、単純に目立ちたがり屋なんですよ。今回もそうですが、見ているこっちは全然面白くないのに、面白いと思ってることが問題なんです。あんな汚い名古屋弁を使うのも、恥ずかしいからやめてほしい!」(市内に住む女性)

 河村は'09年に市長に就任し、今回で4期目。自身が乗る公用車は“軽自動車”で、飲む酒の銘柄は“いいちこ”と、庶民派をアピール。そのためか、過去の選挙では他の候補に数十万票差の大差で圧勝。しかし、今年4月の選挙では、5万票差まで追い上げられての勝利だった。

「愛知県知事リコール運動の音頭をとってきたのは河村さんなのに、署名の偽造が発覚したら“知らなかった”と責任逃れにガッカリ」(市内に住む別の女性)

今年の選挙で、敬老パス利用回数の緩和といった投票率の高い老人向けのばらまき公約を掲げ、リコール問題で失った人気を取り戻そうとする魂胆がミエミエ。お年寄りは“河村は市政を考えている”となるのでしょうが、必死に保身に走る姿はとても信頼できない」(市内に住む男性)

 どうやら、市民の気持ちは少しずつ、河村市長から離れてきているようだ。前出の地方紙記者もこう続ける。

これまでは“気さくさ”を前面に出してきた河村市長ですが、時代の変化から“気さく”と“失礼”の境界線が変わってきた。記者に囲まれると“しっこゆうよ、ちょうだい”と“おしっこ”と“執行猶予”を掛けた親父ギャグを言いますが、全然笑えない。女性には“お嬢ちゃん”“べっぴんさん”を多用し、女性を下に見ているのがよくわかる。日ごろからそんな言動をする市長の感覚は、時代遅れなんですよ。今となっては“下品な人”というイメージが強くなってしまいました

 織田信長は“うつけ”を演じた名君だったが、河村市長は後に続けるか……。