「圭人がパパと一緒に舞台をすることが夢みたいなことを何年も前から言っていたので、早く叶えちゃったほうがいいんじゃないかなって」

 少しテレくさそうな表情で語った岡本健一。今年4月にHey!Say!JUMPを脱退し、俳優業を中心に活動していくことを発表した息子・圭人の単独初主演舞台『Le Fils(ル・フィス)息子』で、初の親子共演が実現。両親のパートナー解消により心に傷を負った17歳の高校生ニコラを圭人が、離婚後、距離を置いていたニコラを救おうと同居し、新たな生活をスタートさせる父親のピエールを健一が演じる。

 世界13か国で上演された傑作舞台。演出のラディスラス・ショラーが「実の親子であることがプラスアルファーになっている」と語るように、開幕直前に行われたフォトコール(舞台の一部分の上演)で迫真の演技を見せたふたり。取材会で実の親子であることがリスクとなるのか聞かれると健一は、

「ないです。基本的に来た仕事はありがたく、何でも受ける姿勢できています。その中で偶然的に、ある意味、奇跡的に(共演が)できた。(圭人は)夢をどんどん消化していったほうがいいんじゃないかな」

 そう語る父に続き圭人は、

「(これまで)親子でこうやって会見というか、舞台上でマイクを持って立つことがなかなかなかったから。新しい経験をさせてもらっています」

 と、笑顔。健一が演じる父親・ピエールの元パートナーで、圭人の演じるニコラの母・アンヌ役の若村麻由美はふたりについて、

「稽古場では、(それぞれひとりの俳優で)どうしても親子だと思えない。ただ、実際に物語の中のニコラとピエールになると本当に濃密な親子なんです。ふたりとも役者だなって、つくづく感じています」

 それぞれ、どんなタイプの役者なのかを聞かれた若村は、

「(劇中)“あなたとパパは違う”というセリフがあるんですが、(物語と同じように)役者としてもタイプが違う。岡本(健一)さんは、みなさんご存じのようにすべてを引き回すようなパワー全開のタイプで、圭人さんはもっとひたむきで誠実で純粋。いや、あなた(岡本健一)が純粋じゃないって言っているわけじゃないのよ(笑)」

尊敬する父との共演で数々の学びが

 実は、“あなたとお父さんは違う”とジャニーズ事務所に入所したころから言われ続けてきたと告白した圭人は父との共演について、

「稽古場に入ったら俳優として見ていくからと言われました。子どものころから尊敬していた役者さんでもあるので、うれしかったです。やっぱり(父は)カッコいいですよね」

 居心地悪そうな表情で父・健一が「帰って家で言えばいいじゃん。ここで言う必要ないじゃん」と話すと、

「家に帰ったら逆に言えないこともあるから。俳優として、(稽古中に)いろいろなことを教えてもらえたのがうれしかったです」

 親子としても、これまで経験したことのない濃厚な時間を過ごしていると語った圭人。父に並ぶ名優といわれる日が待ち遠しい。

☆こぼれ話…

 舞台上で激しくぶつかり合うふたり。取材会で「怒っちゃだめですよね。いいことないですから。ふだんの(自分は)ダメな感じです。全然しっかりしてない」と語る健一に、取材陣が「いえいえ」と答える。すると、「わからないでしょ」と取材陣にツッコミを入れる健一を「そういうこと言わないの」と圭人がなだめる一幕が

舞台『LeFils息子』で共演した岡本健一(左)と岡本圭人(右)撮影/齋藤周造

9月12日まで東京芸術劇場プレイハウス。ほか、北九州、高知、能登、新潟、宮崎、松本、兵庫にて上演