日本のバラエティーは動物を番組に使い続けており、サルだけでなく、それが批判されることも多々ある。

「ニホンザルは何の理由もなく人間に飛びかかったり襲ったりする動物ではありません。ほかの動物についても、自身に危険が及ばない限りは向かってこない。ニホンザルを含む野生動物に対する誤った印象を植えつけてしまいます」

該当箇所だけ“全カット”の謎

『ドッキリGP』を放送したフジテレビは、サルについては“前科”がある。'13年まで同局で放送された“相反する「絶対に○○なもの」同士を戦わせて決着をつける”人気番組『ほこ×たて』。'12年10月21日放送回での、“サル対ラジコン”。 

 これについて番組出演者が、《猿がラジコンカーを怖がって逃げてしまうので、釣り糸を猿の首に巻き付けてラジコンカーを引っ張り、猿が追い掛けているように見せる細工をしての撮影でした》と告発。動物虐待とヤラセが報じられ、局側は事実を認め、結果的に打ち切りに。

『ドッキリGP』で“猿ドン”をされた河野純喜が所属する『JO1』
『ドッキリGP』で“猿ドン”をされた河野純喜が所属する『JO1』
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「8月24日に、放送倫理・番組向上機構『BPO』は、“痛みを伴うことを笑いの対象とするバラエティー”について審議入りすることを決めました。“出演者に痛みを伴う行為を仕掛け、それをみんなで笑うような、苦痛を笑いのネタにする各番組”に批判が集まっているそうです。

 批判の1つに“男性芸人の下着にハッカ液をぬり悶え苦しませる”ドッキリがありましたが、これは『ドッキリGP』ですね。動物に飛び蹴りさせるのも、“痛みを伴う”笑いだと思うのですが……。

 また不思議なのは、現在民放番組は基本的に放送後から1週間『TVer』で見逃し配信されますが、“猿ドン”該当箇所だけなぜか全カットになっているんですよね。残したくない理由でもあるのか……」(テレビ誌ライター)

 “猿ドン”やBPO、見逃し配信について、フジテレビに問い合わせたが、以下のみの返答だった。

「制作の詳細はお答えしておりませんが、専門家の指導を受けながら安全対策に配慮して制作しております。BPO青少年委員会の審議に関しては、今後の推移を見守っていく所存です」(広報局)

 動物との共生は、古くから問われてきた問題だ。ここで言う“共生”は決して一緒にバラエティー番組に出て、笑いのために攻撃させることではないだろう。