3つのポーズで心も身体もリラックス

 女性ホルモンの減少によって自律神経が乱れ、いろいろな不調が起きやすくなるのが更年期。病院を受診すれば女性ホルモンの投与をはじめとするさまざまな治療を受けることができるが、実は近年の研究によって、セルフストレッチが更年期の症状改善に効果があることが判明

「私が指導しているクラスにはいろいろな年代の方がいらっしゃり、その中には更年期症状で悩んでいる方も少なくありません。でも、2~3か月続けてストレッチやヨガを行うとほとんどの方が元気になっていくんです」とは、メディカルストレッチを提唱するヨガ講師、伊集院霞さん。

 更年期症状のうち、耳鳴りやめまいには“うさぎのポーズ”がおすすめなのだそう。

耳鳴りやめまいの原因は自律神経系の症状なので、下に紹介する“うさぎのポーズ”などで頭部のツボを刺激すると改善されることが多いです。また、更年期症状で多いほてりは、身体をしっかり動かして休めるなど、メリハリをつけることで整っていきます」

 一方、イライラや不眠といった精神的な症状には自律神経のバランスを整えることが有効。

 その自律神経の中で、唯一、意思をもってアプローチできる方法が呼吸。

例えば、不安や不眠などがあるときには、腹式呼吸をして副交感神経を優位にすると気持ちが安定してきます。気持ちが後ろ向きになっているときには肺を膨らませるように呼吸することを意識した“胸式呼吸”で交感神経に働きかけることで、ポジティブな気持ちになります。呼吸はいつでもどこでもできますから、おすすめしたい方法です」

●入眠前に身体をいたわろう

 手のひらを軽くこすり合わせてから頭の上にそっとのせるとぬくもりを感じ、それだけで幸せな気持ちになるもの。目や首元、おなかなど自分の気になる部分を触ってあげることは自分を大切にすることにつながり、心身ともに穏やかな状態で眠りにつくことができます。

 肩を抱きしめる行為には心を安定させるセロトニン分泌効果もあり、寝る前におすすめ!

肩を抱きしめる行為には心を安定させるセロトニン分泌効果もあり、寝る前におすすめ! イラスト/中村奈々子
【写真】更年期不調を改善する『頭ほぐし』の方法の詳細をチェック!

セルフストレッチ

【STEP1】多くの健康効果があるツボをじかに刺激、うさぎのポーズ

 頭頂部にある百会というツボ。「百」は多種多様。「会」は交わるという意味をもち、由来のとおり身体中をめぐる多くの神経経路が交わっており、さまざまな効果が期待できる。このポーズは体重を使ってツボを直接刺激する。

(1)おでこを床につけて両手を顔の横に置いてお尻を持ち上げ、ひざを立てる。このとき、頸椎に負担をかけないように手でコントロールする。

(1)おでこを床につけて両手を顔の横に置いてお尻を持ち上げ、ひざを立てる。このとき、頸椎に負担をかけないように手でコントロールする。 イラスト/中村奈々子

(2)できそうな人は、両手を床から離して背中側で手を組み、その手を天井のほうに引き上げる。どちらのポーズも長くても1分程度まで。

(2)できそうな人は、両手を床から離して背中側で手を組み、その手を天井のほうに引き上げる。どちらのポーズも長くても1分程度まで。 イラスト/中村奈々子

【STEP2】副交感神経を優位にしてイライラを和らげる、真珠貝のポーズ

 イライラやほてりといった症状の原因のひとつは交感神経の働きにある。身体を前に倒す姿勢をとると副交感神経が優位になり、イライラやほてりが少しずつおさまってくる。

(1)足裏を合わせて床に座り、足裏、両ひざ裏、股関節でひし形を作ります。ひざを曲げすぎると背中が丸まったり、後ろに倒れてしまうので注意。

(1)足裏を合わせて床に座り、足裏、両ひざ裏、股関節でひし形を作ります。ひざを曲げすぎると背中が丸まったり、後ろに倒れてしまうので注意。 イラスト/中村奈々子

(2)手のひらを上にして両腕を脚の下に入れ込み。頭を足裏のほうにつけます。クッションなどで高さを出したところに頭をつけてもOK。目安は3分程度。

(2)手のひらを上にして両腕を脚の下に入れ込み。頭を足裏のほうにつけます。クッションなどで高さを出したところに頭をつけてもOK。目安は3分程度。 イラスト/中村奈々子

【STEP3】体を逆転させ自律神経を整える、橋のポーズ

 胸を大きく上に向かって開くことで呼吸が深まり、頭の中がスッキリして気持ちが前向きになる。また、内臓の位置が逆転することで癒着していた部分が離れ、臓器も元気に。

(1)あおむけになってひざを立て、足を骨盤幅程度に開き、手のひらを床につけてお尻を持ち上げる。

(1)あおむけになってひざを立て、足を骨盤幅程度に開き、手のひらを床につけてお尻を持ち上げる。 イラスト/中村奈々子

(2)仙骨の下にクッションなどを置いて体重をあずけ、あごを軽く引いて呼吸を繰り返す。1分~3分程度を目安に。

(2)仙骨の下にクッションなどを置いて体重をあずけ、あごを軽く引いて呼吸を繰り返す。1分~3分程度を目安に。 イラスト/中村奈々子