不快感を増す膣へは定期的な刺激でケア

 膣まわりや膣の入り口を刺激してデリケートゾーンのセルフケアを。ただし、セルフケアはあくまでも予防のための方法です。痛みやニオイ、乾燥など気になる症状がある時には、まずは婦人科を受診しましょう。

 更年期による影響は、デリケートゾーンにも及ぶ。

更年期を迎えると女性ホルモンの分泌が低下し、膣粘膜からの分泌物が減少して膣の壁が老化します。膣壁のコラーゲン量も減るため、膣が乾燥して硬く縮んでしまう“膣萎縮”が始まります」とは、なおえビューティークリニック院長・喜田直江さん。

 20代、30代のころは、膣から多くの分泌物が出ることで膣内の自浄作用が保たれている。

更年期になって分泌物が減り、膣のお掃除ができなくなると、雑菌が入りやすくなって“老人性膣炎”という炎症を起こすこともあります。膣炎を発症してにおいや痛み、乾燥といった症状に悩まされている更年期以降の患者さんは少なくありません」

 そもそも人間の身体の器官は長い間使わないと機能が低下することがある。膣の場合、使う=性交渉だ。

「10年も性交渉がないと、膣はカチコチに硬くなって萎縮します。膣萎縮を改善する治療もありますが、性交渉できる状態になるまでに半年近くかかることも。定期的な性交渉は若々しい膣を保つための方法のひとつ。また、性交渉がない人は自分で膣を刺激してあげることが更年期後の膣の健康につながります

膣のセルフケア

【STEP1】会陰のまわりをやさしくマッサージで刺激

 膣に使える潤滑ジェルなどを指先にとり会陰まわりをUの字を書くようにマッサージ。次にくるくると円を描くようにマッサージして膣まわりをやさしく刺激。

【STEP1】膣に使える潤滑ジェルなどを指先にとり会陰まわりをUの字を書くようにマッサージ。次にくるくると円を描くようにマッサージして膣まわりをやさしく刺激。 イラスト/中村奈々子
【写真】更年期不調を改善する『頭ほぐし』の方法の詳細をチェック!


【STEP2】指先を使って、膣を直接、刺激する

 膣に使える潤滑ジェルなどを指先につけ、指を第一関節程度まで膣に入れて数分、ゆっくりと回して刺激。毎日行うのが理想的だが、2~3日に1回の刺激でもOK。

【STEP2】膣に使える潤滑ジェルなどを指先につけ、指を第一関節程度まで膣に入れて数分、ゆっくりと回して刺激。毎日行うのが理想的だが、2~3日に1回の刺激でもOK。 イラスト/中村奈々子

●膣用保湿剤やジェルの常備を

 膣まわりの皮膚はとてもデリケート。身体用の保湿剤やオイルを使ってケアをすると炎症を起こすこともあるので避けましょう。また、においが気になってくると何度も洗ってしまう人もいますが、これでは乾燥を促してしまい逆効果。専用の保湿剤でのケアがマストです。

教えてくれたのは……
村木宏衣さん
エイジングデザイナー。1969年、東京都生まれ。エステティックサロンや美容医療クリニックなどの勤務を経て「村木式整筋」メソッドを確立。2018年にサロン「Amazing beauty」を開設。『10秒で顔が引き上がる奇跡の頭ほぐし』など著書多数。自身がプロデュースした美顔器「アメージングローラー」発売中。
1まずは側頭筋の弾力を取り戻す

伊集院霞さん
自身のケガをきっかけに解剖学を学び、自律訓練法などを取り入れたオリジナルのストレッチ・エクササイズなど心と身体をつなげるメニューを開発・指導。著書に『メディカルエンジェルストレッチ』『本当に体が硬い人のためのヨガ』

喜田直江先生
医師。京都府立医科大学卒業後、産婦人科医、形成外科医、美容外科医、美容皮膚科医として経験を積み、2011年「なおえビューティークリニック」を開院。著書に『女性器コンプレックス 愛する人と交われない女たちの苦悩』など。

(取材・文/熊谷あづさ)