購入者から、ヌードだけでなく着衣やコスプレを使っている点を評価されると、

《オヂサンも個人的にはオールヌード派ですが、それだけだと映像的にも物足りないので女の子の私服やエロコスも多用してます笑》

 と調子に乗ることも。

 顧客サービスの一環か、「ファン感謝祭」と銘打って男優を募集することもあった。

月平均5作品とハイペース

 相手女性はSNSで募集。拘束3時間のギャラは当日手渡しで「〜100」と上限100万円をにおわせていたが、1作品あたりの平均売り上げは72万円。そこまで払っていない可能性があるが、月平均5作品以上をつくり上げるハイペースだった。

《彼女いない歴=年齢の残念なオヂサンデス。趣味はオヂサンらしく温泉巡りカナ。一緒に行ってくれる可愛い女の子募集中。なんちゃって》

 と気味が悪い。

 業界関係者によると、産総研研究職の平均年収は1000万円程度で、お金に困って違法行為に手を染めるとは考えにくいという。

山下崇博容疑者(産総研・出版物より)
山下崇博容疑者(産総研・出版物より)
【写真】山下崇博容疑者が撮影時に使用したと思われるグッズ

 自宅は築3年の小規模賃貸マンションで家賃は月約7万〜11万円。国産ハイブリッドカーで通勤し、派手な生活とは無縁だった。

 近所の住民が打ち明ける。

「どう見ても独身のおじさんなのに、20歳前後に見えるゴスロリファッションの女の子と自宅から出てきたことがあって驚いた」

 本人は作品セールスに、

《もともと愛人やセフレとのハメ撮りの延長で販売を始めたにすぎない》

 と記している。

 前出の産総研報道室は、

「職員の逮捕でお騒がせして申し訳ありません。逮捕後の面会では、本人は反省している様子でした。今後は警察の捜査に全面的に協力するとともに、事実関係が明らかになり次第、厳正に対処します」

 山下容疑者は見果てぬ夢をこう綴っている。

《オヂサンも人生ラストは、気心の知れた仲間たちとエロ動画や大人のおもちゃをたっぷり積んだ船『好色丸』に乗り、遊女だけが住む『女護島』目指して行方知れずとなり伝説化するのが夢!》

 東大大学院卒のエリート研究員の知性など微塵も感じさせない低俗な夢だった。