みずほ銀行が2月2日に公開したマーケットリポートが、SNS上で大きな話題となっている。現職の総理大臣に対し、民間銀行が「前時代的」とはっきり苦言を呈する内容に、驚きの声が広がっているのだ。
釈明に追われた高市首相
事の発端は、2月1日に行われた高市早苗首相の街頭演説だった。進行する円安について、輸出産業の利益などに触れ、「今、ホクホク状態だ」と発言。これが「物価高で家計が苦しいなかで、のんきすぎる」と批判を浴びることになった。
「高市首相はすぐにSNSで『円安を歓迎したわけではない』と釈明。尾崎官房副長官も会見でフォローに回るなど火消しに躍起になりました。しかし、首相の説明に対し、プロの視点から厳しく疑問を投げかけたのが、翌日に出されたみずほ銀行のリポートだったのです」(全国紙経済部記者、以下同)
みずほ銀行のチーフマーケット・エコノミスト名義で出されたリポートは、「高市演説を受けて~危うい現状認識~」という刺激的なタイトル。リポートが特に問題視したのは、高市首相の「円安が国内投資を呼び戻す」という認識だった。
「高市首相の考えは、『円安なら日本でモノを作ったほうがコストが安く済むから、海外に出て行った企業が日本に戻ってくるはずだ』という理屈に基づいています。一見、筋が通っているようにも聞こえますが、リポートはこの前提を『前時代的』と一蹴しました」
高市首相が抱く「円安になれば日本経済が復活する」という淡い期待を、リポートは次のように突き放しているという。
「2013年以降のアベノミクス下で円安が進んだ際、企業は日本に戻らなかったという『失敗が立証されている事実』を紹介。今の企業は、単なる為替の損得だけで工場の場所を決めているわけではなく、人口減少による人手不足や重い税負担といった日本社会の根本的な弱さを懸念しているため、為替が変われば企業が動くという考えは、もはや通用しないのではと厳しく断じたのです」
この、銀行による首相への“公開説教”のような展開に、著名人も続々反応。立憲民主党の塩村文夏参院議員や長野智子フリーアナらがSNSでリポートを紹介したほか、LINEヤフーの川邊健太郎会長も、「選挙期間中に銀行がこういうレポートを出すのは、なかなか珍しいこと」と驚きを隠さない。
ネット上でも、この異例の事態に《みずほ銀行、総理大臣に公式で怒ってる》《言葉は選んでいるけど、プロから見れば『素人か』というレベルの認識なんだろうな》《こんなリポートは初めて見た。銀行が選挙中にここまで出すのはよっぽとのこと》など、驚く声が相次いでいる。
週刊女性PRIMEは、リポートを執筆したみずほ銀行国際為替部チーフマーケット・エコノミストに、拡散している現状についてコメントを求めたが、2月3日夕方時点ではまだ回答はない。(※回答があり次第、追記する)
















