1月18日、富士山で怪我をして救助を待つ20歳男性の動向をテレビ静岡が伝えた。報道によると、中国籍を自称する男性は富士宮口8号目付近を下山中に転倒して滑落、自足歩行ができない状態にあるという。
富士山の主な閉山期間は前年9月から翌年7月までで、特に冬の富士山は天候の変化が激しく同様の滑落事故も相次いでいる。2025年末には44歳の男性が滑落し、死亡する事故が起きたばかりだ。
一向に絶えない閉山期間中の事故を受けて、昨年5月に静岡県富士宮市の須藤秀忠市長が「安易に登っての遭難は自己責任だ。救助費用を遭難者負担にするべき」と、救助にかかる費用の有料化を提案すると、山梨県富士吉田市の堀内茂市長も「全く同感」として、
「有料化して登山者に(危険性を)自覚し、覚悟してほしい。まるでタクシーを呼ぶかのごとく、スマホで気軽に救助を要請する風潮が目立つ」
二次遭難の恐れもある中で命懸けの救助活動にあたる隊員を慮り、無謀な登山者への警告の意味でも「救助費用の有料化」を訴えた。
静岡と山梨をはじめ、多くの自治体が救助費用を「無料」とする中、2018年度から「手数料」として有料化に踏み切ったのが埼玉県だ。
埼玉県が請求する「手数料」
県内の特定の山岳地域を対象として、許可を得ての業務や公的活動以外において発生した事故等にかかる費用を自己負担としている。しかし、求められるのは防災ヘリコプターにかかる手数料のみで、飛行時間5分ごとに8000円。
過去の平均救助時間は1時間程度とのことから9万6000円、およそ10万円が遭難者、要救助者から徴収される。しかし、例えばとある民間サービスを利用した場合、捜索ヘリコプターは1時間50万円で、救助隊員の日当は冬季5万円とある。大規模な捜索となれば1日で100万円になる場合もありそうだ。
翻って消防、警察などの公的機関による救助活動は業務の一環とされているため、同じ命懸けの業務にも関わらず、民間と比較して10分の1ほどの費用しか請求できない現状があるようだ。
捜索中の中国人男性が救助を求めたのも警察と消防の山岳遭難救助隊とされている。費やされるのは税金であること、それ以上に隊員らを危険な目に合わせていることを自覚すべきであろう。
















