阿部慎之助監督が「レギュラー白紙」を宣言。佳境を迎えた宮崎キャンプではベテランと若手が入り乱れ、例年以上に激しいポジション争いが繰り広げられている。しかし、あまりに多すぎる新戦力は、コアなファンでなければ背番号で選手を判別するのは至難の業だ。ファンからは2023年から導入されている「背ネームなし」ユニフォームに対し、大ブーイングが飛び交い……。
“ミスター”ですら背に名前
14年ぶりの日本一を狙う阿部巨人に注目が集まっている。チームは開幕に向けた熾烈なレギュラー争いの真っ只中にあるが、ファンの間では2023年から導入された、背中に選手名が入らない「背ネームなし」ユニフォームへの不満が再燃している。
このスタイルはMLBの名門ニューヨーク・ヤンキースをモデルとしたもので、球団側は「FOR THE TEAM」の精神や、個人の功名心ではなくチームの勝利を一丸となって目指す決意の表れだと説明してきた。しかし、導入から4年目を迎えた今季、その弊害が顕著になっている。
「巨人はFAで日本ハムから松本剛、楽天から則本昂大を獲得し、さらにウィットリーやダルベックら新外国人、ドラフト1位の竹丸和幸など、10人以上の新戦力が加わっています。加えて、阿部監督が『レギュラーは白紙』と競争を煽ったことで、石塚裕惺や中山礼都、泉口友汰、浦田俊輔といった若手がレギュラー奪取に向けて猛アピール合戦を繰り広げています。
しかし、毎日取材している記者ですら背番号だけで選手を判別するのは難しい状況。ヤンキースのようにスターが揃っていれば別ですが、小粒化したと言われる今の巨人でそれが通用するのは坂本勇人くらいでしょう。中山が侍ジャパンのサポートメンバーに選出されて試合に出場した際、背中に『NAKAYAMA』と刻まれているのを見たファンから『名前があるだけでこんなにわかりやすいのか』と歓喜の声が上がっていましたが、背ネームなしユニフォームがいかにファンにフラストレーションを強いていたかの証左でしょう」(スポーツ紙記者、以下同)
この問題には、球界の重鎮たちも以前から苦言を呈してきた。V9時代のエースであり元監督の堀内恒夫氏は、自身のブログで「ユニフォームにはどうか名前を入れてください」と異例の注文をつけ、あの長嶋茂雄氏ですら背中に「NAGASHIMA」と名前が記されていたことを挙げ、ファンへの分かりやすさを最優先すべきだと訴えていた。
また、解説者の江本孟紀氏も、自身のYouTubeチャンネルで「形だけヤンキースの真似をしても意味がない」と指摘。せめてキャンプやオープン戦だけでも名前を入れるべきだと提言している。
「球団側は精神性を強調しますが、今の時代、巨人戦の多くは有料配信サービスや衛星放送で視聴されています。新規ファンを開拓しなければならないフェーズにおいて、選手名鑑やネットでいちいち背番号を調べなければ名前がわからないのは、見る側のストレスを増幅させていると言わざるを得ません。
スマホの操作に不慣れな高齢者層からも、テレビ画面越しに誰が打ったのかわからないという訴えが聞かれます。本来、ユニフォームは選手の看板であり、若手にとっては自分の名前を背負ってプレーすることがモチベーションにも繋がるはず。それを一律に廃止したことが、今のスター不在の一因になっていると指摘する声は少なくありません」
SNS上では、「球場だと背ネームあっても見えないから変わらない」「覚えてもらえない選手はその程度の選手ということ」といった肯定派もいる一方で、「巨人のキャンプ見てるけど、まじで誰かわからん選手いる。背ネーム付けてくれよ」「移籍してきた選手や新戦力、助っ人外国人も多いし、やっぱ背ネームあったほうがよくない?」「巨人いい加減背ネームつけろ! ほぼわからないわ」といった声が飛び交い、反対派が圧倒的だ。
選手の背番号を覚える前に、ファンが離れてしまわなければいいが――。






















