《おはようございます。いろいろとお騒がせしとります》

 12月17日放送の『あさイチ』に出演した上白石萌音は、番組冒頭でこのように挨拶をした。スキャンダル……ではない。直前に放送していたNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』を受けてのものだ。

“普通の人”を演じられる

 この日の放送は、上白石演じる雉真安子が義理の弟に結婚を申し込まれ、それに驚いた表情で終わるというファン泣かせのラストシーンで締めくくられていた。

「今回の朝ドラは、昭和から平成、令和まで約100年の物語で、朝ドラ初の試みとなる、3世代のヒロインが登場。祖母の安子を上白石萌音さん、母のるいを深津絵里さん、娘のひなたを川栄李奈さんが演じます。いよいよ“るい編”が始まりますが、期待が高まっているのはスタートで安子を演じた上白石さんの功績が大きいと思いますよ」(テレビ誌ライター)

 安子は岡山の小さな和菓子店に生まれ、看板娘に。松村北斗が演じる雉真稔と恋をする。

「相手は大きな繊維会社の跡取り息子。周囲の反対を乗り越えて結婚したのですが、わずか1か月で彼は出征し、戦死してしまう。不幸のてんこ盛りなのに、残された娘を懸命に育てる姿が涙を誘いました」(同・テレビ誌ライター)

上白石萌音と川栄李奈は、応募総数3061人のオーディションを見事に勝ち抜き、ヒロインの座を射止めた(公式ホームページより)

 ドラマ評論家の成馬零一さんも、彼女の表情の豊かさを指摘する。

「目と口が印象的で、喜怒哀楽はもちろん繊細な感情も表情から伝わってくる。だから、顔のアップになるとついつい見入ってしまいます。それに加え、彼女は“普通の人”を違和感なく演じることができる数少ない若手女優のひとり。

 テレビドラマでは“日常性を保ちながら華やかな世界を描くこと”が要求されるのですが、上白石さんの芝居はその部分のバランスが絶妙だと思います」

 上白石は'11年の『東宝「シンデレラ」オーディション』で審査員特別賞を受賞し、グランプリを獲得した妹の萌歌とともに芸能生活をスタート。