とはいえ“言いたい放題”には炎上のリスクが伴う。しかしザワつくトリオは、これだけ好き放題言っても、炎上することがないのはなぜだろうか。前出のテレビ関係者は「炎上好きには楽しくない存在なのかもしれない」と言い、こう続ける。

“究極のバランサー”サバンナ高橋の存在

「それぞれが好き勝手なことを言っているだけなので、この人たちに文句を言ったり炎上させようとしたところで、ダメージもなければ、反応もないと思うんです。あの石原家の人、長嶋茂雄さんの息子、日本を代表するバイオリニストと、それぞれが文句のつけようがないセレブですし、多くの視聴者にとってはそもそもの世界が違う人たち。このレベルの人たちが何かを自慢したところで、一般の人たちが鼻につくような次元ではないんですよね。そこを突いたところで誰も便乗しないでしょう」

 番組では、暴走ぎみの3人の手綱を引くような存在として、進行役のサバンナ・高橋茂雄が出演しているが、この高橋の存在も重要な役割を果たしていると、前出の放送作家は指摘する。

「高橋さんは、“究極のバランサー”のような芸人さん。どんな辛いものでもまろやかにしてくれ、ざるで濾すようになめらかにしてくれる存在。3人が暴走したときに高橋さんがいい感じにストップをかけてくれ、さらにイジってもくれる。3人だけでなく高橋さんがいるからこそ、な部分もあります」

 3人プラス1という奇跡のバランスが『ザワつく』人気のもとのようだ。

〈取材・文/渋谷恭太郎〉