数々の名作を生み出してきた“最強タッグ”の訣別は、TBSにとって大きな衝撃だっただろう。しかし、2人の仲について、関係者の間では以前から噂されていたことがあった。

「もともと、あまり仲はよくなかったそうです。福澤さんは“ジャイさん”という愛称がついていますが、そのとおりでいわゆるジャイアン気質。多少の強権を発動させても自分の思ったとおりに作品を作りたいというタイプの方です。Aさんは、そんな福澤さんのやり方をあまりよく思っていなかったみたいで、最終的にタッグ解消に至ったようです」(芸能プロ関係者)

『半沢直樹』でも意見が食い違った

 2020年に放送された『半沢直樹』第2シリーズの際も、方向性をめぐった意見の食い違いがあった。

「撮影が押して日曜日のオンエアに間に合わず、放送を1週先延ばしにしたことがありました。本来の放送日は“生放送特番”という形にして、キャストが撮影の裏話などを語ることで事なきをえましたが、現場では“福澤さんが撮影にこだわりすぎたため、間に合わなくなった”とも言われていて……。Aさんも“プロとして、放送日に穴をあけることはいかがなものか”と思っていたと聞きます」(同・芸能プロ関係者)

 福澤氏のこだわりの強さは、業界内では有名だった。

「ジャイさんは、とにかくいろいろな角度から撮りたがるんですよ。阿部さんが主演を務めた『下町ロケット』のときも、何度も同じシーンを撮影していましたね。現場には“何回、同じ芝居をやらせるんだ”と口にするキャストもいたくらい。いいものを作りたいという熱意は素晴らしいんですが、没頭しすぎて周りが見えなくなってしまうときがあるのかもしれません」(制作会社関係者)

 本来であれば、『DCU』には福澤氏も名を連ねていたはずだが……。「日曜劇場」を支えてきた名コンビが今後復活することはないのか。

「どうやら“犬猿の仲”になってしまったようなので、2人が再びタッグを組むことはないと思います。福澤さんは58歳を迎えた重鎮ですが、Aさんも50代半ばにさしかかった大ベテラン。TBS内では、今後に向けた新しい動きもあるようで……」(同・制作会社関係者)