東日本大震災で『パックンマックン寄贈』

 かなり珍しいことに、最近のコンビ活動のメインは講演会。

マックン「パックンが出演していた『英語でしゃべらナイト』(NHK総合)のつながりで、英語に関する講演の依頼が最初はパックンだけに来たんです。でも当時のマネージャーが“マックンも英会話教室に通って、パックンと英語で漫才できるレベルになっています。

 パックンマックンでやったほうが、絶対に面白い”とプッシュしてくれて。講演会というと堅いイメージだけど、僕らは笑いを入れながら話せることが強み。英語に関する講演をやっていくうちにどんどんジャンルが広がり、国際交流、おもてなし、インバウンド……」

パックン「金融やアクティブラーニングもね。僕らは専門にしていることがないから、入門編的な講演がほとんど。でもそこそこの玄人が聞きに来ても、勉強した気になれるような講演をしています」

マックン「玄人の人に“自分もこんな講演をやりたい”と言われたりするし」

パックン「玄人の前でやるときは、“ご存じの情報かもしれないけど、われわれの伝え方を参考にしてみてください”と伝えます。こうやって噛み砕いて聞かせると、一般の人は食いつきますよ、と。そう考えるとパックンマックンの専門分野は、コミュニケーションなのかも」

 この15年の間、世の中でも大きな出来事が起きた。それらは2人に、どんな影響をもたらしたのだろうか。

戯けたポーズをとるパックンマックン 撮影/伊藤和幸
戯けたポーズをとるパックンマックン 撮影/伊藤和幸
【写真】結成25周年を迎えた国際コンビ芸人、パックンマックンの「マックン」

マックン僕は講演をきっかけに投資を知り、リーマンショックの直後に始めました

パックンマックンが投資を始めて以降、日経平均株価は4倍以上に膨らんでいるからね。一方、僕はもっと前からやっていて、リーマンショックのせいで紙切れになっちゃったから、アメリカに帰れなくなってしまいました!

マックン東日本大震災が起きたときは、しばらくやっていなかった歩行者天国でのライブを再開して、寄付用の投げ銭をいただくようになりました。また当時やっていた月1のライブでも募金を集めて

パックンそのお金で、気仙沼の幼稚園に遊具を寄付したね

マックンそれでうれしかったのが、知り合いの役者さんから電話がかかってきて、“気仙沼で遊具を取り付けるボランティアをやってるんだけど、『パックンマックン寄贈』となってるよ”と言われたの。あれは鳥肌が立ったなぁ

パックン「避難所に行って、漫才も披露したし。パックンマックンの中でも有意義な活動だったね。ほかは無意義だけど……。そして今も渦中の新型コロナウイルスは、2人とも感染しました。しかもマックンは、2回感染した」

マックン「1回目のときは、SNSを通して情報を発信したよ。どうしたらいいのか、まだよくわからない時期だったので」

パックン「僕は、隔離キットを用意しておくべきだと実感した。あとは近所の人と“お互い感染したら、支え合いましょう”と約束しておくことをオススメします。薬局への往復を頼める人が近所にいるかどうかで、全然違うから」

マックン「僕が最初にかかったときはYahoo!ニュースになったのもあり、近所の人から“何でも頼んで。置き配するから”と連絡が来てありがたかった」

パックン「マックンは、視聴者に不人気でも、近所では人気だからね!」